研究課題/領域番号 |
21K07051
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分49060:ウイルス学関連
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研究機関 | 浜松医科大学 |
研究代表者 |
伊藤 昌彦 浜松医科大学, 医学部, 助教 (50385423)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | HBV / B型肝炎ウイルス / 潜伏感染 / HBV再活性化 / cccDNA / SET / 再活性化 / HBV cccDNA / HBVcccDNA |
研究開始時の研究の概要 |
HBVが肝細胞に感染すると核内でcccDNAが形成され、ウイルスRNAの発現やcccDNAレベルが亢進する。時間経過に伴いその発現レベルは低下し、潜伏感染状態へと移行する。このような潜伏感染状態の維持および再活性化に関するメカニズムについて、現在までまったく分かっていない。そこで本研究は、cccDNAの形成維持制御機構を明らかにすることで、HBV再活性化のメカニズムを解明する。
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研究成果の概要 |
B型肝炎ウイルス(HBV)のキャリアは国内に100万人以上と推定され、抗がん剤・免疫抑制剤の使用により再活性化が問題となっている。本研究では、cccDNA結合分子としてSETを新規に同定し、特定の薬剤によるSETの発現低下がcccDNAやpgRNAのレベルを亢進させることを示した。さらに、SETがヒストンH2AXと相互作用し、dslDNAからcccDNAの形成に関与していることを明らかにした。本研究の成果は、SETによるcccDNAの維持機構の解明に寄与するだけでなく、cccDNA形成の阻害や潜伏感染しているcccDNAの排除、再活性化抑制のための新薬開発の基盤となる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
B型肝炎ウイルスのキャリアは、本邦にはおよそ100~120万人(人口1%)、世界にはおよそ4億人いることが知られている。キャリアにおけるHBV活性化の抑制や無症候性キャリアからの感染拡大の防止は急務となっている。本研究により明らかになったSETによるHBV cccDNA形成・維持・再活性化機構に関する知見は、cccDNAの形成阻害、潜伏感染したcccDNAの排除、再活性化の抑制するための薬剤の開発に繋がり、多くの患者を救うための治療法に発展する。
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