研究課題/領域番号 |
21K07063
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分49070:免疫学関連
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
西城 忍 千葉大学, 真菌医学研究センター, 准教授 (60396877)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | サイトカイン / 感染免疫 / 真菌感染 / 感染防御機構 / C型レクチン / NK細胞 / 感染防御 / 遺伝子改変動物 / 自然免疫 |
研究開始時の研究の概要 |
A. fumigatusは、日和見感染の原因菌として重大な社会問題となっており、高齢者やがん患者などのハイリスクグループに対して致死性の感染症を引き起こす。そこで本研究計画は、A. fumigatusに対する宿主防御機構を分子的に明らかにすることを目的として、1)A.fumigatus細胞壁成分にを認識する宿主側の認識レセプターを同定する、2)1)で同定したレセプターの感染防御における役割を分子レベルで解明する、3)これらのレセプターの感染防御における役割を個体レベルで解明する、の3点について主に解析を行うとことする。最終的には新たな治療薬の標的の発見につながることをめざす。
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研究成果の概要 |
Aspergillus fumigatus (A. fumigatus)は、真菌(カビ)の一種で環境中に常在するため、ヒトは日常的に暴露されている。しかし、A. fumigatusに対する宿主防御の機構はこれまで不明な部分が多くありました。そこで、本研究では、マウスモデルを用いて、糖鎖を認識する分子群であるC 型レクチン受容体がどの様に真菌を認識し、その後の免疫応答を誘導し、最終的に排除するまでの機構について解析した。 その結果、C 型レクチン受容体ファミリー分子のDectin-1 が全身性アスペルギルス症に対する防御機構に不可欠であることが明らかとなった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
Dectin-1は、糖鎖を認識する分子群であるC型レクチンファミリーに属する分子である。本研究では、このDectin-1が病原性真菌A. fumigatus の感染防御に非常に重要な役割を果たしていることを見出した。そのメカニズムとして、Dectin-1からのシグナルがIL-15の産生を誘導しNK細胞を介して菌体を排除していることを明らかにした。この結果は、大きな社会問題となっている真菌感染症に対する新たな治療戦略へつながる可能性がある。
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