研究課題/領域番号 |
21K07065
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分49070:免疫学関連
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
山野 友義 金沢大学, 医学系, 准教授 (40724183)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2023年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 中枢性寛容 / Aire / 3型自然リンパ球 / 胸腺 / 自然リンパ球 |
研究開始時の研究の概要 |
胸腺に存在する抗原提示細胞は自己抗原を提示することで、自己反応性T細胞をネガティブセレクションで除去したり、または、制御性T細胞へと分化させることで、自己に対する免疫寛容を確立する。申請者はこれまで機能未知であった、胸腺に存在する3型自然リンパ球の一部が抗原提示細胞として働くことを見出した。さらに、抗原提示細胞として働く3型自然リンパ球に自己寛容に必須な遺伝子であるAireの発現を発見した。これらの発見に基づき、本研究では胸腺に存在する3型自然リンパ球のT細胞分化における役割および自己免疫疾患発症の関連を明らかにする。
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研究成果の概要 |
腺に存在する抗原提示細胞はT細胞中枢性寛容に必須の役割を持つ。これまでの研究で胸腺上皮細胞、胸腺樹状細胞、胸腺B細胞の役割については詳細な研究がされているが、3型自然リンパ球の中枢性寛容における寄与はわかっていない。本研究では3型自然リンパ球の一部にMHCIIとAireの発現がある分画が存在し、その細胞は抗原提示能を持つことがわかった。これらの結果よりAire陽性3型自然リンパ球は胸腺においても自己抗原を提示し、自己反応性T細胞の除去、および制御性T細胞分化に関与していることが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
自己免疫疾患は近年先進国で増加し続けているにもかかわらず、その原因の多くは未知であり根本的な治療法は確立されていない。また、花粉症や食物アレルギーといったアレルギー性疾患は広義では自己免疫疾患に含まれ、Quality Of Life(QOL)を著しく低下させるが、これに対する根本的な治療法も確立されていない。胸腺におけるT細胞分化の研究は上記課題を解決するためには不可欠な基礎研究である。本研究の成果は複雑なT細胞寛容メカニズムを解明する一助となり、これらの知見の積み重ねにより、将来的には自己免疫疾患の治療法の開発に繋がることが期待される。
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