研究課題/領域番号 |
21K07193
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分50020:腫瘍診断および治療学関連
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研究機関 | 香川大学 |
研究代表者 |
岡野 圭一 香川大学, 医学部, 教授 (20314916)
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研究分担者 |
曽我 朋義 慶應義塾大学, 環境情報学部(藤沢), 教授 (60338217)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2023年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2022年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 膵神経内分泌腫瘍 / キャピラリー電気泳動-質量分析(CE-MS) / メタボローム解析 / Creatine / SAH / N-Acetylgulutamate / 手術 / 代謝 / CE-MS / 遺伝子解析 |
研究開始時の研究の概要 |
膵神経内分泌腫瘍は膵腫瘍として2 番目に多く大幅な増加傾向にある。しかしながら、本疾患の特徴でもある病態の多様性については未だ不明な点が多く、手術適応、術後補助療法の意義、切除不能病変や再発症例に対する治療法・薬剤選択など臨床的には多くの課題が残されている.本研究では、これまでの我々行ってきたがん研究の経験をもとに膵神経内分泌腫瘍の多様な病態に、新たな“代謝”という視点からアプローチし、メタボローム解析により解明する事を予定している。この研究成果は個別化医療・新規治療法開発・新規バイオマーカー開発による革新的な成績向上につながる可能性がある。
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研究成果の概要 |
膵神経内分泌腫瘍(PanNEN)の病態は多様性に富んでおり不明な点が多い。手術治療を受けたPanNEN患者を対象として網羅的なタボローム解析をCE-MSを用いて行った。代謝物をGrade別に比較したところ、G2,G3において腫瘍のCreatineが有意に増加していた。リンパ節転移陽性群において腫瘍のN-Acetylgulutamate, SAH, Creatine, Glutatione, UDP-glucuronateの5物質が有意に増加していた。特にCreatineはPanNENの悪性度とも強い関連を認め、Creatineが今後治療標的や悪性度評価指標となりうる可能性が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
手術治療を受けたPanNEN患者を対象として網羅的なタボローム解析をCE-MSを用いて行い、いくつかの重要な代謝経路と代謝産物を同定した。その中でリンパ節転移陽性群において優位に増加していたN-Acetylgulutamate, SAH, Creatine, Glutatione, UDP-glucuronateの5物質は今後の診断や治療に有用な候補代謝物である。特にCreatineはPanNENの悪性度とも強い関連を認め、Creatineが今後の新たな治療標的や悪性度評価指標となりうる可能性が示唆された。この成果はこれまで不明であったPanNENの代謝面での病態解明を大きく進めた。
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