研究課題/領域番号 |
21K07211
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分50020:腫瘍診断および治療学関連
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
福重 真一 東北大学, 医学系研究科, 特任教授 (90192723)
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研究分担者 |
三塚 浩二 東北大学, 医学系研究科, 非常勤講師 (80568171)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 癌 / ゲノム / 遺伝子 / 前立腺癌 / DNAメチル化 / リキッドバイオプシー / cfDNA / ZNF750 / qMSP |
研究開始時の研究の概要 |
近年、血漿中の癌特異的ドライバー遺伝子変異を調べる「リキッドバイオプシー」が診断に有効なことがわかってきた。臨床への応用には、特異性、感度の高い新たなバイオマーカーの発見が重要な課題である。これまで我々は、前立腺癌における高メチル化遺伝子の探索をおこない、癌特異的に高率にメチル化され、転写抑制される4候補遺伝子(PYCARD、ZNF750、SLC30A2、IRX1)を同定した。 本研究では、これら4遺伝子の前立腺腫瘍形成における役割を明らかにし、DNAメチル化を標的とするリキッドバイオプシーの技術開発によって早期診断への可能性や予後との関連を調べることを目的とする。
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研究実績の概要 |
本研究では、1) 前立腺癌における4種の高メチル化遺伝子(PYCARD、ZNF750、SLC30A2、IRX1)の腫瘍形成における役割を解明すること、2)これら4種のDNAメチル化を標的とするリキッドバイオプシー技術を開発し、前立腺癌の早期診断への可能性や予後との関連を調べることを目的とした。 昨年度は、前立腺癌の癌抑制遺伝子候補、ZNF750が2つの下流遺伝子TWIST1、PTPRBプロモーターの転写を制御するのかどうかを明らかにするためルシフェラーゼアッセイを行った。TWIST1、PTPRB遺伝子の転写開始点上流1kbを用いた結果はPTPRB転写開始点上流1kbにはZNF750の発現によりルシフェラーゼ活性を亢進する領域が認められた。一方、TWIST1転写開始点上流1kbにはZNF750の発現によりルシフェラーゼ活性を変化させる領域は認められなかった。 リキッドバイオプシーに関しては、前立腺癌26症例(早期がん:16症例、転移癌:10症例)、前立腺癌以外の疾患として副腎腫瘍11症例の血清からcfDNAを回収し、バイサルファイト処理後、PYCARD、ZNF750、SLC30A2、IRX1遺伝子領域のメチル化特異的PCR(MSP)解析を行ったが、DNA収量が少なく、いずれも結果を得ることができなかった。そのため、メチルCpG結合蛋白による免疫沈降を用い、メチル化cfDNAを濃縮後、増幅する方法によりこの問題を解決することにし、予備的検討を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
当初予定していたリキッドバイオプシーのメチル化解析が上手くいかず、新しい方法を確立するのに時間がかかったため。
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今後の研究の推進方策 |
リキッドバイオプシーに関して、メチル化cfDNA断片をメチルCpG結合蛋白で濃縮した後、増幅する方法によりPYCARD、ZNF750、SLC30A2、IRX1遺伝子領域のメチル化解析を行う。
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