研究課題/領域番号 |
21K07247
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分50020:腫瘍診断および治療学関連
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研究機関 | 和歌山県立医科大学 |
研究代表者 |
小澤 雄一 和歌山県立医科大学, 医学部, 博士研究員 (50838498)
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研究分担者 |
山本 信之 和歌山県立医科大学, 医学部, 教授 (60298966)
洪 泰浩 和歌山県立医科大学, 医学部, 准教授 (80426519)
小柳 潤 和歌山県立医科大学, 医学部, 特別研究員 (80716069)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 血清サイトカイン解析 / 免疫チェックポイント阻害剤 / 化学療法 / 非小細胞肺癌 / CD24 / PD-L1 / PD-1 / PBMC / 顆粒球 |
研究開始時の研究の概要 |
免疫チェックポイント阻害剤(ICI)と殺細胞性抗がん剤(CTA)の併用はICIの効果が乏しいPD-L1低発現非小細胞肺癌(NSCLC)でも高い効果を示し、CTAが有望な免疫調整薬であることを示唆するが、その詳細は不明である。我々はこれまでの研究から顆粒球関連因子(CCL2、G-CSF、IL-8等)及びCD24腫瘍発現、顆粒球系細胞による抗原提示細胞の抑制に着目し、腫瘍CD24発現、サイトカイン変動、及び末梢血単核球細胞におけるRNA発現解析を通してその免疫反応を解明し、これらが新規治療標的となりうるか検証する。
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研究実績の概要 |
免疫チェックポイント阻害剤(ICI)と殺細胞性抗がん剤(CTA)の併用療(ICI/CTA)、特に世界で最も広く進行期非小細胞肺癌学会で使用されるCarbopaltin, Pemetrexed, Pembrolizumab同時併用は、ICIの効果が乏しいPD-L1低発現(tumor proportion score(TPS) <50%)非小細胞肺癌(NSCLC)で、PD-L1高発現群に匹敵する高い抗腫瘍効果を示した点で画期的であり、現在の代表的な標準治療である。同様のICI/CTAは、今や胃がん、食道がん、胆管がん、乳がんの一部などでも有効性が確認されており、CTAが極めて優良な抗腫瘍免疫免疫調整薬であることは明らかである。しかし、この機序に関する研究は大変限られる。これらの機序の解明は新しいICI併用療法の標的発見にもつながりうるものであり、期待される。
本研究ではICI/CTA同時併用による免疫調整機序の解明を目的として、進行期NSCLCを対象とした前向き観察研究登録例の血清サイトカ イン解析(Day0, 2-4, 6-8, 6w)、組織CD24/CD47発現解析及び末梢血単核球細胞(PBMC)を用いたSingle cell RNA解析(Day 0, 6w)を行うことを計画した。
既にCarbopaltin, Pemetrexed, Pembrolizumab同時併用例32例が本研究の母体となる前向き観察研究に登録され、検体収集は完了し臨床データの集積もほぼ終了している。 血清サイトカインについては近日解析開始予定である。PBMCを用いたSingle cell RNA解析については現在解析方法を調整中である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
解析担当者の急な退職により、解析プロセスを一から見直す必要が生じこれに大幅な時間を要した。現在新しい解析担当者が決まり、近日中に解析を開始する予定である。
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今後の研究の推進方策 |
早急に血清サイトカイン解析を開始し、結果と臨床データとの統合解析を行いたい。PBMCを用いたSingle cell RNA解析についても今後の対応について詳細を早急に決めていきたい。
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