研究課題/領域番号 |
21K07268
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分51020:認知脳科学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構 |
研究代表者 |
小山 佳 国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構, 量子医科学研究所 脳機能イメージング研究部, 主任研究員 (50615250)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2023年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 霊長類 / 化学遺伝学 / 高次脳機能 / 前頭前野 / 視床 / 線条体 / 前頭連合野 |
研究開始時の研究の概要 |
ヒトを含む霊長類の様々な高次脳機能の実現において前頭連合野の関与は必須であるが、前頭連合野から密な投射を受け取る線条体や視床MD核などの皮質下領域もまた、重要な役割を果たしている。しかし、これらの領域を結ぶ神経経路がどのような情報を伝達し、様々な高次脳機能が実現されているかについてはいまだ不明である。本研究課題では、化学遺伝学的手法を用いた霊長類脳における特定神経経路の機能阻害法により、霊長類前頭連合野と線条体・視床MD核を結ぶ神経経路が、高次脳機能の実現において、それぞれどのような役割を果たしているのかを、行動・局所回路・広域ネットワークのレベルで解き明かすことを目指す。
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研究成果の概要 |
本研究では、前頭前野と皮質下領域をむすぶ神経経路が担う高次脳機能における役割、すなわち、特定経路の機能阻害が下流領域や広域ネットワークにおける情報処理、ひいてはどの高次脳機能に影響を与えるか?の問いに答えるため、霊長類の前頭前野背外側部-線条体、および前頭前野背外側-視床MD核の2つの神経経路が高次脳機能の実現において担う役割を、行動・局所回路・広域ネットワークのレベルで明らかにすることを目指し、実験を行った。その結果、前頭前野ー線条体、前頭前野ー視床MD核を結ぶ神経経路がそれぞれ異なる機能的役割を有していることを示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究で対象としている①前頭前野―線条体経路は注意欠陥・多動性障害(ADHD)や強迫性障害(OCD)など、②前頭前野―視床MD核経路は統合失調症などの精神疾患患者の脳において、しばしば機能的結合の異常が認められることが報告されており、その活動の適正化がこれらの疾患の治療につながることが期待される。また、本研究課題で開発した特定神経路機能操作法は様々な領域間で適用可能である高い汎用性を有しており、神経経路の機能異常を原因とする幅広い疾患の神経基盤の理解へとつながることが期待される。
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