研究課題/領域番号 |
21K07291
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分51030:病態神経科学関連
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研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
垣花 太一 新潟大学, 医歯学系, 助教 (60746907)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2022年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 筋萎縮性側索硬化症 / ストレス顆粒 / ALS / 神経変性疾患 / タンパク質凝集体 |
研究開始時の研究の概要 |
筋萎縮側索硬化症(ALS)は、運動神経細胞死を特徴とする致死性の神経変性疾患である。90%以上のALS患者の運動神経細胞質には、ユビキチン化されたTDP-43蛋白質の凝集体が形成される。しかしながら、TDP-43の凝集体形成メカニズムは不明のままであった。最近の研究から、TDP-43凝集体形成にストレス顆粒が関与することが示唆された。ストレス顆粒はストレス下で細胞質に一過的に形成される構造体である。しかし、遺伝子変異などが原因でストレス顆粒が断続的に形成されると、ストレス顆粒へ凝集性蛋白質が局在することが判ってきた。本研究では、ストレス顆粒へのTDP-43凝集体の局在メカニズムを明らかにする。
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研究成果の概要 |
筋萎縮性側索硬化症(amyotrophic lateral sclerosis:ALS)は、運動障害を特徴とする神経変性疾患である。ALSの運動神経細胞では、ユビキチン化したTDP-43が細胞質に凝集体を形成し、この凝集体が神経細胞の機能不全と細胞死を誘導し、ALSを発症する。最近ユビキチン化TDP-43の凝集体形成にストレス顆粒が関与することがわかってきた。本研究では、ストレス顆粒形成の品質管理機構を明らかにし、ALSにおけるTDP-43凝集体形成のメカニズムを明らかにすることを研究目的とした。研究成果として、ストレス顆粒形成異常に関与するタンパク質やパスウェイを複数同定することができた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ストレス顆粒の形成異常が、神経変性疾患やがん、糖尿病などの原因として示唆されている。代表者らは、ストレス顆粒の形成異常を引き起こす複数の細胞内経路を同定することができた。同定された細胞内経路は、ALSやパーキンソン病などの原因となるタンパク質やストレス因子の毒性を緩和することが判明した。これらの研究成果を発展させることで、新たな治療、創薬標的を創出することが期待できる。
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