研究課題/領域番号 |
21K07300
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分51030:病態神経科学関連
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研究機関 | 大阪公立大学 (2022-2023) 大阪市立大学 (2021) |
研究代表者 |
中川 敬介 大阪公立大学, 大学院医学研究科, 客員研究員 (10751787)
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研究分担者 |
高松 聖仁 大阪公立大学, 大学院医学研究科, 客員准教授 (30295688)
上村 卓也 大阪公立大学, 大学院医学研究科, 客員研究員 (10597321)
横井 卓哉 大阪公立大学, 大学院医学研究科, 客員研究員 (90711820)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 断端神経腫 / 人工神経 / 神経再生誘導管 / キャッピング / 有痛性断端神経腫 / Capping / 末梢神経 |
研究開始時の研究の概要 |
末梢神経が外傷性に切断されると、近位神経断端に断端神経腫が形成され耐え難い疼痛を生じる。近年、疼痛軽減を目的として神経切断端を生体吸収性の管腔(人工神経)に挿入する方法(キャッピング法)が注目されている。しかし断端神経腫の抑制に有効な人工神経の適切な素材や形状、生体内吸収時間については不明であり、課題として残されている。また治療成績向上のための人工神経内腔への薬剤添加を試みた報告はない。本研究では、ラット坐骨神経断端神経腫モデルに対して人工神経キャッピング法を行い、最適な素材と形状を検証する。加えて、疼痛抑制効果のある薬剤添加を行うことでさらなる治療成績向上を追求する。
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研究成果の概要 |
近年、有痛性断端神経腫の予防のために、人工神経を用いて神経断端をキャッピングする治療が報告されている。本研究から、断端神経腫の治療や予防に用いる人工神経は、再生軸索が神経腫を形成せずに円錐状に収束するまでに、その管腔構造を十分に維持できることが好ましいと考えられた。具体的には、(1)神経が伸長・収束するまで残存する、(2)再生神経を外的刺激や瘢痕から保護する、神経が伸長・収束するまで狭窄・閉塞しない程度の一定の強度を保つことで、神経の圧迫や神経腫形成を防止する、(3)遠位を盲端にすることで瘢痕の侵入を防ぐといった条件が必要であることが明らかになった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究により得られた結果は、現在の人工神経を用いた断端神経腫の予防や治療に比較的すぐに臨床応用できる可能性のある有用な知見であると言える。また、これまでのまた臨床報告では、人工神経によるキャッピング単独では依然として完全な除痛を得るのは困難とされているが、これらの問題点を解決すべく、人工神経内に疼痛抑制効果のある薬剤を添加するなど、除痛効果を更に高めるための応用に挑戦するための礎となる重要な基礎研究を実施することができた。
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