研究課題/領域番号 |
21K07307
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分51030:病態神経科学関連
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研究機関 | 川崎医療福祉大学 |
研究代表者 |
村上 龍文 川崎医療福祉大学, リハビリテーション学部, 教授 (30330591)
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研究分担者 |
砂田 芳秀 川崎医科大学, 医学部, 教授 (00240713)
大澤 裕 川崎医科大学, 医学部, 准教授 (80246511)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
中途終了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2022年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2021年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | アミロイドーシス / トランスサイレチン / 修復シュワン細胞 / ニューロパチー / 家族性アミロイドポリニューロパチー / 末梢神経再生 / c-Jun / ヒトTTR遺伝子 / ヒトトランスサイレチン遺伝子 / アミロイドニューロパチー / シュワン細胞 / アポトーシス / アミロイド |
研究開始時の研究の概要 |
TTR型アミロイドニューロパチー(FAP)は感覚優位の多発神経炎や自律神経障害で発症するがその機序は不明である。これまで申請者はDRGや末梢神経のシュワン細胞にTTR遺伝子が発現していることを発見し、FAP 患者腓腹神経でシュワン細胞内TTR凝集物が生じているのを報告した。本研究ではシュワン細胞がTTRアミロイドニューロパチーにどう関与するのかを証明するため、FAPモデルマウスDRGより樹立した不死化シュワン細胞を用いてTTR凝集、アポトーシス、アミロイド線維形成を調べることにした。シュワン細胞の神経障害での関与が証明されれば、シュワン細胞は新たな治療ターゲットとなると思われる。
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研究実績の概要 |
家族性アミロイドポリニューロパチー(FAP; ATTRv)では異型トランスサイレチン(TTR)が末梢神経に沈着し、神経障害を起こすがその病態機序は不明である。我々はこれまでシュワン細胞でTTR遺伝子を発現しているのを見出し、ヒト異型TTR遺伝子発現FAPモデルマウスのDRGから不死化シュワン培養細胞TgS1を確立し、シュワン細胞の神経障害への関与について研究をすすめてきた。 本研究ではこのTgS1をシュワン細胞増殖培地(SCM)と通常の培養細胞培地(CM)で培養し、TTR遺伝子とシュワン細胞マーカー遺伝子の発現を定量RT-PCRで調べた。TgS1はCM培地では増殖が停止し、小さな紡錘状の形態を呈した。TTR遺伝子はCM培地で約1700倍と著明に増加し、分化マーカー遺伝子ではミエリン蛋白であるMpZは減少し、Sox10やNgfrは増加していた。次に修復シュワン細胞マーカー遺伝子の発現を定量したところ、c-Jun、Sox2、Gdnfでは増加していた。さらに免疫細胞染色とウエスタンブロット法で調べると、TTR蛋白はGolgiに局在し、細胞外に分泌されていた。さらにTgS1にc-Jun siRNAを導入するとc-Junは低下し、TTRは19%まで著明に減少した。逆にTTR siRNA導入するとTTRは減少したが、修復シュワン細胞の表現型は保たれていた。最後にHsf1遺伝子発現をsiRNAで低下させると細胞内にTTR凝集が認められた。 TgS1はCMでreprogrammingされ修復細胞の表現型を呈し、c-Junを介してTTR遺伝子発現が著明に増加することが明らとなった。FAPではアミロイド圧迫による神経近位部の軸索障害で、遠位部のシュワン細胞が修復シュワン細胞へ変化し、TTR遺伝子発現が著明に増加し、末梢神経内膜へのTTR沈着を増強していることが示唆された。
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