研究課題/領域番号 |
21K07314
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分52010:内科学一般関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
古賀 道子 東京大学, 医科学研究所, 特任講師 (30617220)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
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キーワード | COVID-19 / 慢性炎症 / 肥満症 / HIV感染症 / COVID-19重症化 / 肥満 / HIV感染 / SARS-CoV-2 |
研究開始時の研究の概要 |
新型コロナウイルス感染症に罹患したとき、免疫はどう動くのか、慢性炎症である肥満者や HIV 感染に伴う免疫不全状態では、どのように重症化が起きるのか不明な点が多い。そこで、肥満者、および HIV 感染者の新型コロナウイルス感染症罹患前から回復期までの時系列でマルチオミックス解析を展開する。並行して経時的に取得されている詳細な臨床情報及びウイルス学的データを解析して、その基礎疾患ごとに特徴的な免疫動態を明らかにする。本研究は SARS-CoV-2 感染の病態理解の学究的な意義を有する一方で、 広くウイルス感染症の重症化を制御する新たな治療標的、予防医学に向けた基盤情報につながることが期待される。
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研究実績の概要 |
COVID-19は、病原体要因(ウイルス変異株の出現)と宿主要因(ワクチン接種と感染既往)の影響により、パンデミックからエンデミックへ移行し、並行してCOVID-19に関する知見は多数蓄積されてきた。しかし、後遺症をはじめ、clinical questionの未解決な課題は山積している。 我が国では、2023年5月に、5類感染症へ移行し、我々臨床医の臨床従事時間数は縮減し、慢性炎症を抱えているHIV感染者のmicrobiomeに着目した研究やSARS-CoV-2mRNAワクチンに関する研究を纏め、発表することができた。 力士クラスターから1名の肥満者と1名のHIV感染者の検体を選び出し、感染前、感染時、回復期の3phaseのPBMCからsingle cell解析を既に施行しており、現在免疫学的な解析を情報工学の技術を用いて進めている。この結果から、肥満症やHIV感染症といった慢性炎症状態下での、COVID-19の理解、つまり、COVID-19を契機とした、炎症の惹起から沈静の過程を可視化する ことを現在進めている。 重ねて、力士集団及びHIV感染者での血液検体の定期的な収集は継続しており、感染既往歴の時系列把握も進めており、まとめる予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
2023年前半は、COVID-19患者の臨床対応、SARS-CoV2感染制御に時間と労力を割かれ、研究進行に支障がでたが、後半は、下記記載の研究成果を上げることができ、研究に従事できる環境に戻っている。
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今後の研究の推進方策 |
COVID-19に罹患した肥満者クラスター(約350名)、HIV感染者(約10名)、対象として基礎疾患のない非肥満者(約10名)を設定し基礎疾患・肥満度・慢性炎症度・ COVID-19重症度・SARS-CoV2変異株や抗体価を把握するとともに、COVID-19罹患者の炎症状態と免疫反応との動態変化を解析する。 一部の感染者ではsingle cell解析などを用い経時的な免疫変化動態を明らかにする。
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