研究課題/領域番号 |
21K07322
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分52010:内科学一般関連
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研究機関 | 鹿児島大学 |
研究代表者 |
中村 政敏 鹿児島大学, 鹿児島大学病院, 主任臨床検査技師 (70868512)
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研究分担者 |
山口 宗一 鹿児島大学, 医歯学域医学系, 准教授 (20325814)
橋口 照人 鹿児島大学, 医歯学域医学系, 教授 (70250917)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2024年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2023年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 活性化凝固第X因子阻害薬 / トロンビン阻害薬 / DOACs血中濃度 / クロスミキシングテスト / 凝固因子活性 / 凝固波形解析 / 活性化凝固第Ⅹ因子阻害薬血中濃度測定 / トロンビン阻害薬血中濃度測定 / 偽陽性 / 活性化凝固第Ⅹ因子阻害薬 / トロンビン阻害薬濃度 / 臨床検査 / 凝固カスケード |
研究開始時の研究の概要 |
実臨床においてPT、APTTの測定値が延長している症例においてはトロンビン阻害薬あるいは活性化凝固第X因子阻害薬を内服している可能性がある。申請者らは、既存の研究において活性化凝固第X因子阻害薬内服にも関わらず、トロンビン阻害薬血中濃度が測定上 0 濃度ではなく偽陽性となる症例が存在することに気付いた。特に、意識レベルの低い症例において問診などで抗凝固薬内服などの服薬情報を得られない症例においては PT や APTT 延長を伴う出血傾向を回避する為に抗凝固薬を中和する薬剤を正確に選択することを補助する観点から重要である。このメカニズムを解明することは学問的意義がある。
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研究実績の概要 |
実臨床においてPT (prothrombin time)、APTT (activated partial thromboplastin time) の測定値が延長している症例では、トロンビン阻害薬あるいは活性化凝固第X因子阻害薬(総称して直接経口抗凝固薬 Direct Oral Anticoagulants, DOACs 以下DOACs)を内服している可能性がある。特に、意識レベルが低く問診などで抗凝固薬内服などの服薬情報を得られない症例では、服用している抗凝固薬を正確に把握することが重要である。本研究では、活性化凝固第X因子活性阻害薬内服症例におけるトロンビン阻害薬濃度の測定上の偽陽性の可能性について検証した。結果は活性化凝固第X因子活性阻害薬内服19症例25検体(6症例は内服前後)中、23検体に偽陽性を認めた(標準血漿は0濃度であった)。この抗凝固薬の偽陽性の可能性を解明するために活性化凝固第X因子阻害薬内服時の偽陽性の検証の一環として、ヘパリン血中濃度の系を改良して測定系を確立した。今後の検討課題を記載する。 1.トロンビン阻害薬濃度の測定上の偽陽性について再現性を確認と同時に、活性化凝固第X因子阻害薬血中濃度を測定する。 2.in vitro下でDOACsを添加した血液中に中和剤であるDOAC-Stop製剤添加またはDOACフィルターで血漿を中和して中和抗体による偽陽性の軽減を仮定して解析を実施する。 3.近年、DOACsによるAPTTクロスミキシングテストに及ぼす偽陽性が学会で報告されている。内服検体においてAPTTクロスミキシングテストを実施し凝固カスケードの変化についての考察を深める。可能ならば、凝固因子活性にも着手して凝固活性を確認する。 4.上記について凝固波形解析の応用も視野に入れ、凝固カスケードの変化を数理的に考察する。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
活性化凝固第X因子活性阻害薬内服症例におけるトロンビン阻害薬濃度の測定上の偽陽性の可能性の検討について、概ね計画通りに順調に進展している。3年目はさらに凝固カスケードの真理を追求して、詳細な検討を行っていきたい。具体的には実績の概要に挙げた各種実験、文献の検証などを通じて、可能な限り凝固波形を視覚的にかつ数理的に捉えられるようなアルゴリズムの解析に努めていく。以上のように、当初の計画通り進行中である。
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今後の研究の推進方策 |
今後の推進方策として以下の4点を中心に研究を展開する。また、一定の結果が得られた後は学会発表、論文作成などを行っていく予定である。 1点目は、機器による活性化凝固第X因子活性阻害薬血中濃度の測定系の確立ができたので、測定系の性能評価(再現性、希釈直線性、測定値の妥当性の確認など)を含めた予備実験を実施する。その後、各薬剤症例について血中濃度測定を実施していき、症例と内服時間との比較検討を行う。 2点目は、昨年に引き続き、in vitroによる実験のための血液検体の選定を実施する。廃棄血が理想であるが、採血を有する新鮮血を使用するとなると倫理的な判断も必要となる。選定後は、in vitro で塩酸処理や中和抗体処理などにより検体を調整し、調整検体を全て測定していく。 3点目は、クロスミキシングテストによる解析である。凝固カスケードの変化を解析する必要があるため、凝固インヒビターや活性化凝固因子の測定も視野に入れ解析を実施する。 4点目は、上記について凝固波形解析も視野に入れ、凝固カスケードの変化を数理的に考察する。
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