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自閉スペクトラム症における興奮性/抑制性バランス不均衡の分子メカニズムの解明

研究課題

研究課題/領域番号 21K07327
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分52010:内科学一般関連
研究機関東海大学

研究代表者

半野 陽子 (飯島 陽子)  東海大学, 医学部, 特定研究員 (50451860)

研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2024-03-31
研究課題ステータス 完了 (2023年度)
配分額 *注記
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
キーワード自閉スペクトラム症 / 環境的要因 / E/Iバランス / 抑制性神経細胞 / 分化
研究開始時の研究の概要

自閉スペクトラム症(ASD)には数多くの遺伝的および環境的原因が報告されてきたが、未だ発症への関与が決定的なものは明らかとなっていない。しかし近年、多岐に渡るASDのモデル動物において神経活動の興奮性と抑制性のバランス(E/Iバランス)の不均衡が報告されてきたことなどから、これがASD病態を引き起こす本質的な変化である可能性が考えられている。本研究では、環境的要因によるASDモデルマウスを用いて、E/Iバランス亢進に繋がる胎生期の脳における分子シグナルの変化の実態を明らかにする。

研究成果の概要

ASDモデルマウスで特定のサブタイプの抑制性神経細胞が減少すること、それには神経細胞の発生や分化に重要な分子シグナルの活性増加が重要であることを見出した。その分子シグナルを抑制する薬剤をASDマウスへ投与すると、神経細胞の減少とASD症状がともに回復した。一方で、その抑制性神経細胞を標的とした分子シグナルの抑制を行うとASD症状のうち社会性行動のみを回復したことから、ASDマウスで見られる発生時期特異的分子シグナルの増加と、それに伴う特定サブタイプの神経細胞の減少がASD中核症状の社会性行動の異常に重要であることを明らかにした。

研究成果の学術的意義や社会的意義

本研究では、異なる二種類のASDの環境的要因によるモデルマウスにおいて、E/Iバランスの異常の原因となる発生時期特異的な大脳皮質の特定の抑制性神経細胞が減少する分子メカニズムの一端が明らかとなった。全く異なる環境リスク要因で共通であることから、ASD発症に共通する分子シグナルの変化である可能性が考えられる。また、ASDモデルマウスに対し発生や分化に重要な分子シグナルを脳発生期で制御することによって神経細胞の異常やASDの中核症状の改善が見られたことから、将来のASD治療に繋がる可能性を見出した。

報告書

(4件)
  • 2023 実績報告書   研究成果報告書 ( PDF )
  • 2022 実施状況報告書
  • 2021 実施状況報告書

URL: 

公開日: 2021-04-28   更新日: 2025-01-30  

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