研究課題/領域番号 |
21K07335
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分52010:内科学一般関連
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
伊 敏 北海道大学, 医学研究院, 助教 (40292007)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | Artemisia princeps P. / NAFLD / アポトーシス / 酸化ストレス / ERストレス / 肝細胞 / 非アルコール性脂肪性肝疾患 / NASH / ヨモギ / 肝細胞死 / 小胞体ストレス / マウス / オオヨモギ / 脂質蓄積 / CD36 / 薬用植物ヨモギ / 脂肪蓄積 / 慢性炎症 / 予防的介入 |
研究開始時の研究の概要 |
非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)は進行性の慢性疾患であり、特に重症型の非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)は肝硬変や肝臓癌の原因となるため、NASHの発症予防がますます重要になっている。本研究では、NAFLDの各病態の遺伝的特徴を解析することにより非アルコール性脂肪肝(NAFL)からNASHへの進展過程における遺伝学的変化を予測し、バイオマーカーを同定する。さらに、薬用植物ヨモギの肝保護作用を評価し、肝臓恒常性の維持・回復を目指すNAFLの予防的介入法およびNASH治療薬の開発のための基盤を確立する。
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研究成果の概要 |
非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)の病態進展の主要な原因は脂質の異常蓄積による肝細胞傷害が指摘されている。本研究では、薬用植物ヨモギの肝細胞障害に対する抑制効果を検討した。マウス肝細胞では、ヨモギは濃度依存的に飽和脂肪酸負荷による酸化ストレス、小胞体ストレスの応答を軽減し、アポトーシス抑制効能を有する知見が得られた。一方、高濃度のヨモギはかえって小胞体ストレス応答促進に寄与し、肝細胞にアポトーシスを誘導することが示唆された。以上の結果から、ヨモギの投与量が適切であれば、NAFLDの治療に有用であると考えられる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
NAFLDは極めて注目度の高い疾患となっている一方、有効な治療法は未だに確立されていない。本研究で得られた成果はNAFLDの予防薬・治療薬としてヨモギの可能性を示し、ヒトの病態へfeed backすることによりNAFLDの薬物療法の開発に繋がることが期待される。また、NAFLDをはじめ、メタボリック症候群の予防・治療における伝統医薬の有効利用に科学的なエビデンスを提供したことは社会的な意義が大きい。
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