研究課題/領域番号 |
21K07336
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分52010:内科学一般関連
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研究機関 | 山形大学 |
研究代表者 |
太田 康之 山形大学, 医学部, 教授 (20746854)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 軽度認知障害 / フレイル / 酸化ストレス / 炎症 / 性差 |
研究開始時の研究の概要 |
女性優位にアルツハイマー型認知症(AD)が増加しているため、AD前段階の軽度認知障害(MCI)が認知症への進行予防の点で注目され、その病態解明が社会的に求められている。申請者らは、MCI発症とADへの進行に、従来のアミロイドカスケード仮説に関わるアミロイドβ(Aβ)だけではなく、フレイル、酸化ストレス、炎症も関わることを報告してきた。そこで本研究では、山形県の住民コホート研究をもとに、MCI発症とADへの進行が、女性優位におこるメカニズムを、①Aβ凝集、②フレイル、③酸化ストレス、④炎症、に関わる病態関連ペプチドと遺伝子を同定することで、解明することを目的とする。
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研究実績の概要 |
女性優位にアルツハイマー型認知症(AD)が増加しているため、AD前段階の軽度認知障害(MCI)が認知症への進行予防の点で注目され、その病態解明が社会的に求められている。申請者らは、MCI発症とADへの進行に、従来のアミロイドカスケード仮説に関わるアミロイドβ(Aβ)だけではなく、フレイル、酸化ストレス、炎症も関わることを報告してきた。そこで本研究では、MCI発症とADへの進行が、女性優位におこるメカニズムを、①Aβ凝集、②フレイル、③酸化ストレス、④炎症、に関わる病態関連ペプチドと遺伝子の同定などの手法で解明することを目的としている。本研究では「山形県コホート研究」を利用し、地域住民の認知機能・フレイル解析、血液試料のペプチドーム解析・次世代シークエンサー解析などを組み合わせることを検討している。本研究により、MCI発症とADへの進行について、従来のアミロイドカスケード仮説とは異なる、新機軸の病態解明が期待される。昨年度に山形県高畠町において地域住民健診を利用して、約100人の住民の認知機能(MMSE、長谷川式スコア)、情動機能、身体フレイル(歩行速度、歩容、握力)、頭部MRI検査の記録をとり、血液サンプルを採取した。今年度は認知機能検査結果と歩行機能の解析を行い、認知症ではない健常高齢者において認知機能低下と歩行速度低下が関連すること、高齢により大脳萎縮が進行することを明らかにした。今後はさらに、認知機能と歩行機能、頭部MRIにおける脳萎縮の関連を解析し、血液サンプルからAPOE4の解析を行うことを検討している。以上の結果を統合し、認知機能、フレイル、血液バイオマーカーの関連を解析することも検討している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
昨年度に住民健診をもとに、山形県高畠町に住む60歳以上の住民約100人の、認知機能(MMSE、長谷川式スコア)、情動機能、身体フレイル(歩行速度、歩容、握力)、頭部MRI検査を施行し、血液試料を集めた。今年度は、認知機能検査、歩行速度・歩容、頭部MRIにおける大脳萎縮の解析を進めることができた。今後は、予定通り、認知機能と歩行機能と脳萎縮の関連を解析し、アルツハイマー病に関連する血液バイオマーカーを測定する予定である。
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今後の研究の推進方策 |
住民健診をもとに収集した、山形県高畠町に住む60歳以上の住民約100人の、認知機能(MMSE、長谷川式スコア)、情動機能、身体フレイル(歩行速度、歩容、握力)、頭部MRI検査の結果をもとに、健常高齢者における認知機能、歩行速度・歩容、頭部MRIにおける大脳萎縮の関連解析をすすめる。血液試料よりアルツハイマー病関連バイオマーカーのAPOE4を測定する。
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