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甘草の副作用、偽アルドステロン症の発症予測のための検査キットの開発

研究課題

研究課題/領域番号 21K07357
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分52010:内科学一般関連
研究機関第一薬科大学

研究代表者

森永 紀  第一薬科大学, 薬学部, 教授 (60465771)

研究分担者 牧野 利明  名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(薬学), 教授 (80326561)
小川 鶴洋  第一薬科大学, 薬学部, 講師 (40781646)
大磯 茂  長崎国際大学, 薬学部, 教授 (40513106)
研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2022年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
キーワード偽アルドステロン症 / 漢方薬 / 甘草 / 硫酸抱合体 / モノクローナル抗体 / ELISA / マウス抗血清 / 検査キット / 副作用の予防
研究開始時の研究の概要

抗18β-glycyrrhetyl-3-O-sulfateモノクローナル抗体(抗GA3S-MAb)を作製し、免疫化学的測定法 による GA3S の定量的測定法を開発する。
偽アルドステロン症発症のヒト血中の代謝産物3濃度の閾値は、1マイクロM前後と予想している。
しかしながら、副作用を発症しなかった患者でも血中から GA3S を検出していることから、GA3Sが血中に現れている患者が副作用を発症しやすいとは言えず、その血中濃度の閾値が副作用発症を予測するうえで重要となる。
そこで、GA3Sの濃度が、5から0.1マイクロMの間の濃度で閾値が設定できるキットを開発し、臨床データと合わせて実用化を目指す。

研究実績の概要

漢方薬が引き起こす副作用のうち、比較的頻度が高く重篤なものとして、偽アルドステロン症がある。我々は、その真の原因物質として、甘草に含まれるグリチルリチン酸(GL)の代謝産物である18β-glycyrrhetyl-3-O-sulfate(GA3S)の可能性を見出し、GA3Sが生体内に現れやすい個体差が副作用の発症しやすさと関連があると考えている。
GA3Sは低分子化合物であり、単独では免疫原性を示さないことから、keyhole limpet hemocyanin(KLH)などのキャリア蛋白との複合体を調製し、免疫原を調製した。また、ELISAやICAの固相化抗原として、GA3Sとヒト血清アルブミン(HSA)との複合体も同様に調製し、調製したGA3S-HSAがELISAの固相化抗原として機能し得ることも確認した。
調製した GA3Sとキャリア蛋白の複合体であるGA3S-KLHを、6週齢の雄性BALB/cマウス腹腔内に投与し、計10回の免疫感作を行った。GA3S-HSA複合体および GA3Sに対する血中抗体価の十分な上昇後、脾臓を摘出し、ミエローマ細胞であるSP2/0と細胞融合を行った。
現在は、GA3Sに対するモノクローナル抗体産生ハイブリドーマの細胞融合株の樹立を目指し、クローニングを実施している。
細胞融合に使用したGA3S-KLH免疫マウスの血清を使用した競合的ELISAにより、マウス生体内に誘導された抗体は、GA3Sに対して強い親和性を示しており、GA3Sに特異的なモノクローナル抗体を作製できる免疫原としてGA3S-KLHの調製に成功している。今後は比較的短期間で大量に抗GA3Sマウス血清を得ることが出来るので、本ポリクローナル抗体を利用した競合的ELISAの開発も同時に進めていく予定である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

昨年度も細胞融合後に細胞培養中にコンタミネーションが起こり、モノクローナル抗体産生ハイブリドーマ細胞株の樹立前に融合細胞が死滅してしまった。
その遅れを取り戻すために、現在、細胞融合を実施し、GA3Sに対する抗体産生ハイブリドーマ細胞のクローニングを行っている。
また、共同研究者の1名が体調不良のために昨年度、半年間休養しており、研究実施体制の内、モノクローナル抗体の作製を担当していた。
以上の理由により、本研究課題の進捗状況については、遅れていると自己点検による評価を行った。

今後の研究の推進方策

抗GA3S抗体産生ハイブリドーマ細胞の樹立を急ぐとともに、2回のクローニングを行うことでモノクローナル抗体産生ハイブリドーマ細胞の獲得し、抗GA3Sモノクローナル抗体の作製を目指す。
また、検査キットとしてイムノクロマト法(ICA)を用いたGA3Sの簡易分析キットを作成も行い、ラット血清や尿およびこれまでの保管済みの試料を用いて、分析キットの特異性や感度を調査し、偽アルドステロン症の発症リスク予知のためのGA3S簡易測定検査キットとしてプロトタイプの開発を急務とする。

報告書

(3件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 2022 実施状況報告書
  • 2021 実施状況報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて 2022

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 抗18β-glycyrrhetyl-3-O-sulfateマウス血清の 化合物認識について2022

    • 著者名/発表者名
      小川 鶴洋、山本 翔太、森永 紀
    • 学会等名
      日本生薬学会
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書

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公開日: 2021-04-28   更新日: 2024-12-25  

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