研究課題/領域番号 |
21K07369
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分52010:内科学一般関連
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
瀬戸山 大樹 九州大学, 大学病院, 助教 (30550850)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | うつ病 / トリプトファン / キヌレニン / 血中運搬因子 / プロテオミクス / うつ病バイオマーカー / トリプトファン・キヌレニン / 運搬因子 / 運搬タンパク質 / 遊離型 / バイオマーカー / トリプトファン・キヌレニン代謝 |
研究開始時の研究の概要 |
大うつ病と血中トリプトファン代謝産物との関連が注目されている。本研究では、質量分析によって血中のトリプトファンとキヌレニン(およびキヌレン酸)が結合する運搬タンパク質を同定後、ELISA等による定量法を確立し、我々が有するうつ病患者の検体バンクを利用した関連解析を行うことを目的とし、臨床検査として精神科領域へ有用な情報が提供できる実用的な「メンタルヘルスの臨床検査システム」の構築を目指す。
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研究成果の概要 |
うつ病と関連するバイオマーカーとしてのトリプトファン・キヌレニン代謝物は、血中では運搬タンパク質に結合しており、本研究はその運搬因子の同定と、うつ病態と関連解析を目的とした。運搬因子を血しょうタンパク質のゲルろ過法-SDS-PAGE法と質量分析により同定し、そのタンパク質の血中濃度定量法の確立し、うつ病との関連性を評価した。血中トリプトファンの運搬タンパク質であるα2マクログロブリン(A2M)の血中レベルは、うつ病患者群で有意に低下していた。また、プロテオミクス解析を導入して血しょうタンパク質300種を対象として、運搬因子の再検索を行い、数多くの結合因子の候補を同定した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、大うつ病に関連するトリプトファン・キヌレニン代謝物の運搬因子としてα2マクログロブリン(A2M)を同定し、その血中レベルがうつ病患者で有意に低下していることを発見した。さらにプロテオミクス解析により、新たな結合因子候補も多数同定された。これらの結果は、うつ病の生物学的メカニズムの理解へのきっかけを見出し、新たな診断基準や個別化医療の発展に寄与する可能性があります。A2Mの定量法の確立は、診断や治療効果のモニタリングにおいて重要であり、うつ病患者のケアの質向上に繋がると考えられる。
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