研究課題/領域番号 |
21K07390
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分52010:内科学一般関連
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研究機関 | 愛媛大学 |
研究代表者 |
越智 雅之 愛媛大学, 医学部附属病院, 講師 (80648171)
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研究分担者 |
岡田 陽子 愛媛大学, 医学部附属病院, 講師(病院教員) (00435025)
大八木 保政 愛媛大学, 医学系研究科, 教授 (30301336)
伊賀瀬 道也 愛媛大学, 医学系研究科, 寄附講座教授 (90314955)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2024年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2023年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2022年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | サルコペニア / 終末糖化産物 / フレイル / 認知機能低下 / インスリン抵抗性 / 動脈硬化 |
研究開始時の研究の概要 |
高齢者における筋肉量減少・筋力低下はサルコペニア、それに体重減少・疲労感・日常活動量低下を加えたものはフレイルであり、動脈硬化症や認知機能低下と関連がある。両者の発症には、年齢以外にも様々なものが影響するが、近年、加齢に伴い体内に増加する終末糖化産物(Advanced glycation end-products;AGEs)の関与が注目されている。愛媛大学病院抗加齢・予防医療センターで蓄積した地域の高齢者の臨床データから、サルコペニア、フレイル、動脈硬化、インスリン抵抗性・分泌および認知障害などとAGEsの相関関係について、横断的・縦断的に解析、さらにAGEsを減らす介入研究を目標とする。
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研究実績の概要 |
2021年度に引き続き、研究参加者の皮下AGEs蓄積量をAGE-Reader(DiagnoOptics社製品)を用いて測定した。並行して、これまで収集した抗加齢・予防医療センターの臨床データを用いて、インスリン抵抗性(HOMA-IR)・分泌低下(HOMA-β)などの糖・インスリン代謝変化、サルコペニア(握力・大腿筋横断面積)・フレイル(SF score)・動脈硬化症(baPWV)・認知機能(MCIscreen・タッチパネルスコア)と皮下AGEs蓄積量との相関をまずは現在得られているデータで予備的に解析し、SAFと相関する単独指標および組合せを検討中である。SAFと各指標間のPearson解析を行い、単相関を検討し、その後、有意な単相関関係のみられた指標を用いて多変量解析を行い、SAF高値に関する独立した因子を同定していく。現時点でいくつかの候補が見つかっており、詳細な解析に移行する予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
データ収集を続けており、予備的解析を実施、得られた結果をもとに詳細な解析を開始している。
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今後の研究の推進方策 |
横断的解析:計画4年間のうち、最初の1~2年で約400例のデータを追加収集・解析し、SAFとの相関を解析した。これまでの約600例で得られた初期解析では、男性においてSAFと年齢(r = 0.434)、握力(r = -0.316)、タッチパネルテストスコア(r = -0.170)などと有意な相関を認めている。さらにインスリン代謝との関係などについても解析を行う。 縦断的解析・介入研究:後半の2~3年で、リピーター約150例の再検査を行う。対象者の運動習慣・食事内容・睡眠時間などの生活習慣と上記指標の相関を解析し、特にSAF上昇(AGEs蓄積)の促進・抑制因子を解析する。その中間解析の結果を踏まえて、さらにAGEsを標的とする介入研究として、同意が得られる対象者に運動習慣・食事内容・睡眠時間などの指導を行い、3ヶ月~半年程度でAGEs蓄積と臨床指標の改善効果を検証する。以上の解析により、皮膚AGEs蓄積レベルが老年病のサロゲートマーカーとして妥当か、AGEs蓄積を抑制する生活習慣因子の解析、サルコペニア・MCIの治療標的としてのAGEsの可能性を検討する。
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