研究課題/領域番号 |
21K07404
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分52010:内科学一般関連
|
研究機関 | 川崎医科大学 |
研究代表者 |
辻岡 貴之 川崎医科大学, 医学部, 准教授 (50330551)
|
研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
|
キーワード | MDS / DNMTIs / 白血病 / DNAメチル化 / コレステロール-25-ハイドロキシラーゼ / 25-オキシステロール / CH25H |
研究開始時の研究の概要 |
骨髄異形成症候群(MDS)は難治性後天性造血障害である。DNAメチル化阻害薬(DNMTIs)はMDS患者を対象とした臨床研究において予後の向上に寄与してきたが,作用基点は不明瞭である。当教室独自のin vitro MDS細胞モデルを用いて, DNMTIsの増殖抑制効果を検討し, コレステロール25-ヒドロキシラーゼ(CH25H)の発現増加に注目してきた。今回の研究では CH25Hの増殖抑制効果に及ぼす影響や, オキシステロール、胆汁酸が細胞に与える影響を明らかにする。CH25Hの発現が、DNMTIsの治療効果、予後にどう関係するか検討しMDS患者に対する適切な薬剤選択と予後向上に貢献する。
|
研究成果の概要 |
DNAメチル化阻害薬(DNMTIs)はハイリスクな骨髄異形成症候群(MDS)患者の治療に用いられるが、作用機序については不明な部分が多い。我々はMDS細胞株をDNMTIsで処理し,網羅的遺伝子発現解析とメチル化解析を行った後, 薬剤処理で発現が上昇し脱メチル化された遺伝子の中でCH25Hに注目した。CH25Hは最初のプロモーター解析でメチル化されていたが, 薬剤処理で脱メチル化が起こり, mRNAの発現増加, CH25H-オキシステロール経路の活性化, 25-OHCの産生, アポトーシスによる細胞死を誘導した。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
骨髄異形成症候群(MDS)は予後不良の血液悪性腫瘍である。治癒は造血幹細胞移植しかないが, 高齢発症が多いため, 移植適応外患者の治療薬が以前から切望されてきた。最近, MDSに対するDNAメチル化阻害薬(DNMTIs)の有用性が指摘されているが, 作用機序の詳細, ターゲットになる遺伝子は同定されていない。今回, 我々は網羅的遺伝子発現解析と次世代シーケンサーによる網羅的メチル化解析を行い, コレステロール-25ハイドロキシラーゼ(CH25H)の発現増加に注目した。そしてCH25Hメチル化の観点から、MDS患者の予後あるいは治療法の層別化を試みた。
|