研究課題/領域番号 |
21K07407
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分52010:内科学一般関連
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研究機関 | 地方独立行政法人東京都立病院機構東京都立駒込病院(臨床研究室) |
研究代表者 |
金政 佑典 地方独立行政法人東京都立病院機構東京都立駒込病院(臨床研究室), 腫瘍内科, 医長 (30868633)
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研究分担者 |
下山 達 地方独立行政法人東京都立病院機構東京都立駒込病院(臨床研究室), 腫瘍内科, 部長 (70450591)
大保木 啓介 公益財団法人東京都医学総合研究所, ゲノム医学研究センター, 副参事研究員 (80415108)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
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キーワード | 悪性リンパ腫 / 腫瘍免疫微小環境 / T細胞受容体レパトア / 免疫微小環境 |
研究開始時の研究の概要 |
NGSを用いたRNA-seqデータから、免疫関連遺伝子の発現のみならず、腫瘍浸潤T細胞等の免疫細胞の含有率推定も可能になり、腫瘍微小環境の分子・細胞レベルでの具体的な解釈が可能である。また腫瘍微小環境におけるTCRは予後や免疫療法の反応性と関連していることが報告されており、RNA-seqデータを用いてTCR多様性を評価する方法は近年次々と開発されている。免疫プロファイルに基づくDLBCLの予後予測を可能にするため、複数の制限公開データセットと独自収集のDLBCLの治療前リンパ節のRNA-seqデータを用いてバイオインフォマティクス解析と統計解析を行う
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研究成果の概要 |
免疫プロファイルに基づく予後指標を開発するために、われわれはDLBCLのRNA-seqデータを再解析した。T細胞受容体(TCR)の多様性が低い患者は、多様性が高い患者よりも無増悪期間(PFI)が有意に良好であった。TCR多様性は、CIBERSORT由来の制御性T細胞(Treg)仮想分画と関連した。Treg割合とTCR多様性の組み合わせは、最も短いPFIを有する患者を層別化することに成功した。ロジスティック回帰モデルを用いて、最終的に2つの遺伝子を選択し、Treg分画を説明するスコアリングシステムを開発した。このスコアが低くTCR多様性が高い患者は、他の組み合わせに比べてPFIが非常に短かった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
DLBCLにおいて、TCRや腫瘍浸潤免疫細胞種を利用した予後予測法を開発した報告はなく、本研究の新規性は高い。TCRレパトアやTregは、単に予後予測だけでなく、腫瘍免疫のメカニズムの理解や、抗腫瘍免疫反応を増強する新しい治療法の開発にとっても極めて重要な知見となり、近い将来、患者における抗腫瘍免疫の回復法の開発に向けて大きく貢献する可能性を秘めている。
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