研究課題/領域番号 |
21K07466
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分52020:神経内科学関連
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研究機関 | 京都府立医科大学 |
研究代表者 |
笠井 高士 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (70516062)
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研究分担者 |
吉田 英樹 京都工芸繊維大学, 応用生物学系, 准教授 (30570600)
渡邊 義久 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (50363990)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | パーキンソン病 / 解糖系酵素 / PGK / Pgk / 解糖系 |
研究開始時の研究の概要 |
パーキンソン病はアルツハイマー病に次いで多い神経変性疾患であり高齢化に伴いに有病率が増加しています。本症は根治療法がなく、その病態修飾治療開発は高齢化社会における重要な課題と言えます。我々は解糖系酵素欠損症の一つであるphosphoglycerate kinase(PGK)欠損症の研究からこの酵素異常症を有する方に若年性PDを生じることを見出し、研究を続けてきました。これまでの研究から酵素活性を低下させたショウジョウバエにおいてパーキンソン病と共通する特徴を見出すことができています。本研究ではショウジョウバエモデルを用いてパーキンソン病の治療法の開発と診断技法の確立を目指します。
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研究成果の概要 |
解糖系酵素欠損症であるホスホグリセリン酸キナーゼ(PGK)欠損症に関する研究から、この酵素欠損症がパーキンソン病(PD)を発症させることを発見した。血液解析により、PGK活性が若年性パーキンソン病の発症に関連することが示された。本研究のもう一つのテーマであるPGKノックダウン・ショウジョウバエを用いた遺伝的相互作用解析では、いくつかのノックアウト系統との交配により、強い相互作用を持つ遺伝子を同定した。相互作用が見られた遺伝子の内、興味深いものとしてSima(ショウジョウバエ低酸素誘導因子)が挙げられる。これらの知見をもとに、低酸素誘導を介したパーキンソン病の新たなプロジェクトに進む予定である。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の成果により、従来不透明であった解糖系酵素活性とパーキンソン病発症の関係がより明確になった。特に孤発性パーキンソン病においても解糖系酵素の変化が認められたことにより、解糖系酵素活性の賦活によるパーキンソン病治療というアプローチはより現実的なものと理解できるようになった。さらに従来の解糖系酵素活性賦活方法はPGKに限定されたものであったが、今回PGKと相互作用する遺伝子を複数特定したことにより、パーキンソン病を治療ないし予防する方法について従来と異なるアプローチによって実現できることが示された。
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