研究課題/領域番号 |
21K07477
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分52030:精神神経科学関連
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研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
吉永 清宏 新潟大学, 医歯学総合研究科, 特任助教 (10896103)
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研究分担者 |
杉本 篤言 新潟大学, 医歯学総合研究科, 特任准教授 (40757556)
江川 純 新潟大学, 医歯学総合研究科, 特任准教授 (80648527)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2022年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | ゲーム障害 / インターネット・ゲーム障害 / 脳磁図 / 依存症 / インターネット・ゲーム依存 / グループセラピー |
研究開始時の研究の概要 |
ゲーム障害は、2018年改定のICD-11(WHOが作成している診断基準)において正式に病名として追加された新しい疾患概念である。ゲーム障害患者においては、これまでに脳機能の変化や実行機能の障害があることが明らかとなってきている。一方で、有効な治療法、脳機能変化や実行機能の障害が可逆的なものかどうかは明らかとなっていない。このため、申請者らは、ゲーム障害患者に対するグループセラピーを行いながら、症状評価尺度、画像検査を組み合わせることにより、ゲーム障害に関連する脳回路の活動変化にはどのようなものがあるか、その変化は治療により変化するかを明らかにすることを目指す。
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研究成果の概要 |
本研究では、ゲーム障害における脳磁図を用いた研究結果を報告し、その神経学的メカニズムを解明することを目指した。ゲーム障害患者14名と健常対象群14名の脳磁図やMRIのデータ、自己記入式の評価尺度とゲーム時間を取得した。作成したCue刺激課題において、ゲーム障害患者が右前頭葉、右眼窩前頭皮質の脳活動が高く、健常群においては両側海馬傍回の脳活動が高くなっていた。眼窩前頭皮質は渇望に関連することが指摘されており、fMRI研究においてもゲーム障害患者において海馬傍回の活動低下が指摘されている。本研究は、ゲーム障害における脳磁図解析が、ゲーム障害の神経生物学的基盤を理解する上で重要であることを示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ゲーム障害は、不登校や職業・学業への影響が指摘されている。ゲーム障害においては、ギャンブル障害と同様に脳の報酬系において機能的異常を認めることが報告され、行動嗜癖として疾患として認定され、研究が盛んに行われている。ゲーム障害に関連する脳領域や神経回路の特定が進むことで、脳機能と行動の関係についての理解が深まる。また、精神疾患の診断基準や治療法の開発に役立つ新たなバイオマーカーが特定されることが期待される。
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