研究課題/領域番号 |
21K07484
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分52030:精神神経科学関連
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研究機関 | 大阪大学 (2022) 和歌山県立医科大学 (2021) |
研究代表者 |
高橋 隼 大阪大学, 大学院医学系研究科, 講師 (10508021)
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研究分担者 |
辻 富基美 和歌山県立医科大学, 医学部, 非常勤講師 (10347586)
石田 卓也 和歌山県立医科大学, 医学部, 助教 (10549728)
喜多 彬 和歌山県立医科大学, 医学部, 助教 (20735914)
池田 俊一郎 関西医科大学, 医学部, 講師 (40772231)
山田 信一 和歌山県立医科大学, 医学部, 講師 (70549716)
今津 伸一 大阪医科薬科大学, 医学部, 助教 (70896638)
山本 眞弘 和歌山県立医科大学, 医学部, 助教 (80423937)
畑 真弘 大阪大学, 大学院医学系研究科, 助教 (80816223)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 反復経頭蓋磁気刺激 / うつ病 / 反復経頭蓋磁気刺激治療 / 神経生理 |
研究開始時の研究の概要 |
治療抵抗性うつ病に対するrTMS治療が2019年6月に保険収載されたことは精神科臨床において画期的なことであるが、臨床効果の個人差および邦人での治療エビデンスの不足という問題が指摘されている。本研究では、多施設で臨床データを共有して豊富な症例数のもとrTMSの治療効果を予測する臨床指標を探索し、さらに生物学的指標として神経炎症マーカ―、脳画像(構造・機能)、脳波を測定し、物質レベルの異常と脳構造的・機能的結合障害を評価してrTMS治療の生物学的基盤を明らかにし、治療反応の予測指標を確立する。
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研究実績の概要 |
本研究では、多施設の臨床データの共有によるrTMS治療の反応性と関連する臨床指標の同定と電気生理学的指標の探索によるrTMS治療の生物学的基盤と治療反応予測指標の確立を目的とする。大阪医科薬科大学精神神経科、関西医科大学精神神経科、和歌山県立医科大学神経精神科、浅香山病院精神科、阪南病院精神科で組織する関西TMSネットワークでrTMS保険診療の臨床データを共有している。2022年6月に開催された第118回日本精神神経学会学術総会でこれまでに登録された69症例のデータを紹介した(髙橋隼, 今津伸一, 戸井優樹, 佐野祥子, 池田俊一郎. 関西地方におけるrTMS療法の状況. 第118回日本精神神経学会学術総会)。年齢は40~50歳代が中心、男女比は約4:6で女性優位で、今回のうつ病エピソードの持続期間は長い患者が多く、6カ月未満が約25%、6カ月以上が約75%となっていた。rTMS療法の治療成績は、ハミルトンうつ病評価尺度21項目(HAMD-21)スコアが8点未満の「寛解」が約40%、HAMD-21スコアが50%以上改善した「反応」が20%であった。他方、不反応、悪化、中断も合計約25%認められた。生物学的指標に関しては、うつ病、躁うつ病、統合失調症、健常対照者を対象として構造MRIを用いた電界シミュレーション研究を実施し、結果を第117回日本うつ病学会総会シンポジウムで発表した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
2022年度は臨床データを集計し、結果を学会報告できた。
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今後の研究の推進方策 |
今後は症例数のさらなる集積に努めるとともに生理学的指標の解析にも取り組んでいく。
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