研究課題/領域番号 |
21K07488
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分52030:精神神経科学関連
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研究機関 | 東京慈恵会医科大学 |
研究代表者 |
品川 俊一郎 東京慈恵会医科大学, 医学部, 准教授 (90459628)
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研究分担者 |
小林 伸行 東京慈恵会医科大学, 医学部, 准教授 (20385321)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | BPSD / 神経精神症状 / 認知症 / アルツハイマー病 / DNAメチル化 / 治療反応性 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では1)Wntシグナル関連遺伝子を中心としたDNAメチル化量とBPSDの背景因子との関連を調べ、2)これらのDNAメチル化量が背景因子や神経基盤をあらわすBPSDのバイオマーカーとなるかを評価する。その後、3)DNAメチル化量と薬物治療反応性の関連を検証し、最終的に4)背景因子と治療反応性を踏まえたBPSD評価の再構築を目指す。
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研究成果の概要 |
認知症のBPSDは患者と介護者に負担を与える症状だが、治療反応性の予測は困難である。12週間の入院治療を行なった31例のBPSDの治療による前後比較を行なった。BPSDの種類は主成分分析により、1)精神病・情動症候、2)行動・概日リズム症候、 3)興奮・無関心症候の3クラスターに分類した。行動・概日リズム症候のスコアと治療経過との有意な相関がみられたが、向精神薬服服用との有意な関連は認めず、無関心の重症度は時間経過で悪化し、BPSDの治療反応性は症状によって大きく異なった。治療反応性と候補部位のDNAメチル化量との関連については現在解析中であり、報告予定である。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
現在は緊急性の判断、薬剤無効例、副作用の危険性などから、BPSDに薬物治療を選択すべかの判断が困難な場合が多い。治療対象として個々のBPSDの症候ではなく「バイオマーカーとしての DNAメチル化」を用いるという発想の転換により、血液を利用した簡便に実施可能な治療反応性マ ーカーが実現すれば、速やかで適正な治療法の選択が可能となる。臨床医の視点に立脚したものと して、患者のQOLの向上と介護負担の軽減に繋がり、社会的な意義は大きい。
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