研究課題/領域番号 |
21K07524
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分52030:精神神経科学関連
|
研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
日野 瑞城 東北大学, 災害科学国際研究所, 特任助教 (80396663)
|
研究分担者 |
矢部 博興 福島県立医科大学, 医学部, 教授 (60210316)
國井 泰人 東北大学, 災害科学国際研究所, 准教授 (00511651)
|
研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2026-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2025年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2024年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
|
キーワード | 統合失調症 / 死後脳研究所 / 淡蒼球 / RNA-Seq / 治療抵抗性 / 死後脳研究 / オミックス研究 / 死後脳 |
研究開始時の研究の概要 |
統合失調症の病態解明を目的とした最近の一連の画像研究は疾患群における淡蒼球の左側優位な体積増加を報告している。淡蒼球は頭部外傷や低酸素などの物理的ストレッサーに対して感受性が高いことから、統合失調症における淡蒼球体積増加は胎生期から発症に至るまでの脳の物理的・化学的・生物学的ストレッサーに対する応答の履歴を他領域よりも鋭敏に反映している現象であると考えた。 この考えに基づき、統合失調症患者群と対照群の死後脳を比較して遺伝子発現レベル、タンパク質発現レベル、代謝産物レベル、組織学レベルで主にストレス応答に関与する分子に着目して解析する。
|
研究実績の概要 |
統合失調症の病態解明を目的とした最近の一連の画像研究は疾患群における淡蒼球の左側優位な体積増加を報告している。淡蒼球は頭部外傷や低酸素などの物理的ストレッサーに対して感受性が高いことから、統合失調症における淡蒼球体積増加は胎生期から発症に至るまでの脳の物理的・化学的・生物学的ストレッサーに対する応答の履歴を他の脳領域よりも鋭敏に反映していることを示す現象であるという仮説を立て検証をおこなっている。この考えに基づき、統合失調症患者群と対照群の死後脳の淡蒼球を比較して遺伝子発現レベル、タンパク質発現レベル、代謝産物レベル、組織学レベルで主にストレス応答に関与する分子に着目して解析する。 令和4年度は前年度に引き続き、死後脳淡蒼球を用いて次世代シーケンサーによるmRNA発現解析を行なった。前年度には統合失調症群に対して解析を行なったが令和4年度はこの統合失調症群に対応する健常コントロール群について、福島県立医科大学および新潟大学脳研究所より提供を受け解析をおこなった。現在は統合失調症とコントロールの間での比較解析をおこなっている。 研究成果の報告としては、精神疾患の病因解明を目的とした研究で本研究課題と関連するものの報告として現在筆頭著者として1報、共著者として5報の査読付き英語論文に投稿中である。また本研究課題に関連する領域に関して、「精神医学」に2報、「臨床精神医学」に1報、共著者として和文総説を執筆し報告した。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
予定していた統合失調症群および健常コントロール群の淡蒼球のRNA-Seq解析が完了したため。コロナ禍による影響もあったが概ね順調に進展していると考えている。
|
今後の研究の推進方策 |
淡蒼球RNA-Seq解析結果について統合失調症群と健常コントロール間の発現量の比較解析を行う。また、サイトカイン類の変動についてタンパク質レベルで測定、比較解析を行う。 質量分析機については引き続き解析条件の検討等を行う。
|