研究課題/領域番号 |
21K07556
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分52030:精神神経科学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター |
研究代表者 |
長谷川 由美 国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター, 精神保健研究所 児童・予防精神医学研究部, 科研費研究員 (60868321)
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研究分担者 |
松尾 幸治 埼玉医科大学, 医学部, 教授 (00292912)
住吉 太幹 国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター, 精神保健研究所 児童・予防精神医学研究部, 部長 (80286062)
末吉 一貴 国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター, 精神保健研究所 児童・予防精神医学研究部, リサーチフェロー (10835581)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2022年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 神経認知機能検査 / 認知機能障害 / 精神疾患 / 気分障害 / 認知機能評価 |
研究開始時の研究の概要 |
精神疾患患者の社会復帰を左右する要因として、記憶、実行機能、注意、処理速度、語流暢性など、いわゆる認知機能の障害が注目されている。今まで、統合失調症において注目されてきた認知機能障害は、双極性障害や大うつ病性障害など気分障害についても注目されるようになった。こうした背景から国際双極性障害学会(ISBD)は、気分障害における認知機能障害をターゲットとした治療法の開発や日常診療における認知機能の評価を奨励している。そこで、本研究では、健常者、双極性障害、大うつ病性障害の患者を対象とし、ISBDが推奨するSCIPおよびBAC-Aという認知機能評価法の信頼性・妥当性を検討する。
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研究実績の概要 |
精神疾患患者の社会復帰(機能的転帰)を左右する要因として、記憶、実行機能、注意、処理速度、語流暢性など、いわゆる認知機能の障害が注目されている。従来、統合失調症において注目されてきた認知機能障害は、双極性障害や大うつ病性障害など気分障害についても注目されるようになった。気分障害における認知機能障害は統合失調症よりも軽微であるが、影響を受ける認知機能領域や相対的な障害の程度、および機能的転機への影響は共通する。こうした背景から国際双極性障害学会(ISBD)は、気分障害における認知機能障害をターゲットとした治療法の開発や日常診療における認知機能の評価を奨励している。特に、短時間で簡便に認知機能を測定できる評価バッテリーの整備が、本邦でも求められている。本研究では、健常者、双極性障害、大うつ病性障害の患者を対象とし、SCIPおよびBAC-Aの信頼性・妥当性を検討する。対象は、健常者50名、双極性障害患者40名、大うつ病性障害患者40名を予定している。横断的観察研究である。SCIPやBAC-Aの実臨床上での利用場面を想定し、対象患者を、HAM-D得点14点以下、YMRS得点14点以下の軽度の気分症状を有する者とする。対象者は研究分担者医師が募集する。健常者にはIC(インフォームド・コンセント)を得た同日、あるいは1週間以内に一連の評価を完了する。患者にはICを得た後、表に示す構造化面接により参加基準に適合するか判断を行う。その後、同日中あるいは1週間以内に初回(0日目)評価を実施する。初回評価の終了日を基準日として、7日後と14日後に再度評価を実施する。現在、健常者、双極性障害、大うつ病性障害の患者に検査を実施し、データを収集中であり、健常者39名、双極性障害患者31名、大うつ病性障害患者29名からデータを収集した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
現在までに、健常者40名、大うつ病性障害患者30名、双極性障害患者33名の同意を取得し、全検査の実施を完了した。今年度は順調にデータ収集できたが、新型コロナウイルスによる病院の制限による過去年度とデータ収集の遅れが影響している。
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今後の研究の推進方策 |
検査担当者の育成を行ったため、検査可能件数が増えた。月に4件のデータ取得を行い、今年度中に目標症例数の検査を実施し、論文化を行う。
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