研究課題/領域番号 |
21K07558
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分52040:放射線科学関連
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
藤間 憲幸 北海道大学, 大学病院, 講師 (80431360)
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研究分担者 |
本間 明宏 北海道大学, 医学研究院, 教授 (30312359)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | MRI / 人工知能 / 頭頸部癌 / 深層学習 / 頭頚部癌 |
研究開始時の研究の概要 |
頭頸部扁平上皮癌の予後予測因子として一般的に重要とされている腫瘍特性に細胞増殖能および低酸素状態の有無が挙げられる。本研究は第一段階として、MRIの画像情報に数学的な後処理解析を加えることで、これらの腫瘍特性を高精度に反映させた画像を作り出すことを目的とした。さらに第二段階として、これらの腫瘍特性を反映させた画像情報を用いて、より精度の高い予後予測法を構築することを目的とした。これには、腫瘍特性を反映させた画像情報に対して、深層学習をベースにした解析を施すことで、より精度の高い診断モデルを構築する。
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研究成果の概要 |
本検討は頭頸部癌の機能的情報の画像化を、MRIのみで非侵襲的に達成することを試みた。具体的には病変内のタンパク質代謝を画像化する手法、および病変のミクロ構造および微細構造内の内部性状を画像化する手法の開発を行った。これらの画像化にはより高精細な情報を取得するために深層学習下画像再構成を用いて、日常診療で実現可能な範囲内の撮像時間にて画像情報を取得することに成功した。また、機械学習を応用した手法を用いて、画像化された情報が患者の予後予測因子と関連性があることを解明した。これらをふまえ、画像情報を予後予測因子として臨床的に使用可能にするためのモデル構築を行い、今後臨床的に使用できる準備を整えた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
頭頸部癌は病理組織学的に同一の組織型であっても生物学的性状が異なる場合が多く、根治治療を達成するためにそれらに応じた個別化医療が求められる。本研究にて得られた画像撮像法により腫瘍の生物学的性状の一部の画像化が達成されたため、腫瘍のより詳細な細分化が可能となった。また、これらの画像情報を機械学習による解析にて、予後予測因子と深く関連することが示唆され、治療反応性の予測を介した個別化医療に向けたバイオマーカーのひとつとなりえると考えられる。これらを今後、臨床的に活用することで、患者予後の改善、および必要ないし不要な治療の判別などで医療費抑制にも有効であることが予想される。
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