研究課題/領域番号 |
21K07563
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分52040:放射線科学関連
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
田岡 俊昭 名古屋大学, 医学系研究科, 特任教授 (30305734)
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研究分担者 |
宮田 聖子 名古屋大学, 医学系研究科, 特任講師 (40560917)
川井 恒 愛知医科大学, 医学部, 准教授 (50378147)
岩本 邦弘 名古屋大学, 医学系研究科, 准教授 (50569796)
野田 明子 中部大学, 臨床検査技術教育・実習センター, 教授 (80252287)
伊藤 倫太郎 名古屋大学, 医学系研究科, 特任助教 (80813336)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | Glymphatic system / MRI / Diffusion / DTI-ALPS / Glymphaticシステム / Glymphatic / diffusion MRI / 睡眠 |
研究開始時の研究の概要 |
脳内リンパ系の活動性は、覚醒時と比較して睡眠時に大幅な効率の増大を示す事が示されている。本研究では、ヒトを対象として、睡眠に関連した脳内リンパ系の動態を、新たな手法を用いて非侵襲~無侵襲的に評価することを目的とする。研究に用いる主な手法はDiffusion Tensor Image analysis Along the Perivascular Space (DTI-ALPS)法である。この手法は、放線冠部分では、血管周囲腔の走行方向と投射繊維、連合線維の走行方向が互いに直交する事を利用して、拡散テンソル法で得られた3次元拡散データから、血管周囲腔の方向の拡散成分の比を算出する方法である。
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研究成果の概要 |
睡眠関連の脳間質液動態を画像で評価し、ALPS-indexの分析で持続睡眠への遅延と負の相関、総睡眠時間および睡眠効率と正の相関が見られた。多回帰分析では、入眠遅延を除く睡眠パラメータが悪い場合にALPS-indexが低下することが示され、線形混合モデル分析は基準時の睡眠状態が後のALPS-indexに影響を与える可能性を示唆した。また、Ktrans測定では入眠遅延との間に有意な相関があり、脈絡叢の容積と総睡眠時間は有意な負の相関を示した。睡眠状態の悪化がALPS-indexの大きな変化と関連していることが明らかになった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
Glymphaticシステムは、脳内の老廃物を排出する重要な機序であり、血管周囲腔を中心に脳脊髄液や脳間質液が流れることで機能する。このシステムは特に睡眠中に排泄効率が向上する。本研究ではその非侵襲的な評価の方法として、拡散画像を用いたdiffusion tensor image analysis along the perivascular space(DTI-ALPS)などでの評価を行った。これらの手法を活用することにより、睡眠とGlymphaticシステムの関係を明らかにし、睡眠の質の低下が認知機能に与える影響の評価や予防、改善策の開発が期待されている。
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