研究課題/領域番号 |
21K07565
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分52040:放射線科学関連
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
齋藤 明登 広島大学, 病院(医), 助教 (20528062)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2022年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 放射線治療 / 線量分布 / ガンマパス率 / event-mixing / Event-mixing / 品質保証 / 品質管理 |
研究開始時の研究の概要 |
強度変調放射線治療 (IMRT) の事前検証は、これまで線量分布測定が唯一の手段であったが、近年の人工知能技術の発展により検証結果の予測が可能になってきたが、異なる施設間での予測精度の絶対評価は確立されていない。本研究では素粒子原子核物理実験で用いられる event-mixing の考え方を導入し、達成し得る予測精度の下限値と上限値をシステム毎に与える理論的枠組を構築し、予測精度の絶対評価を行う。
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研究実績の概要 |
本研究では放射線治療の線量分布の治療計画(線量分布シミュレーション)で計算した線量分布と実際に測定した線量分布の一致度(ガンマパス率)の絶対評価 の開発を目的としている。素粒子原子核実験で因果関係のない物理量のペアの生成に用いられるevent-mixingの考え方をガンマパス率に当てはめる ことにより、ガンマパス率予測の下限値と上限値を見積もり、その範囲内でガンマパス率予測精度の評価を行う。 今年度は、昨年度収集したガンマパス率のペア(実測値と予測値)の症例数を200まで増加し、またtoleranceを3種類(3%/3mm、3%/2mm、2%/2mm) から9種類(3%/3mm、3%/2mm、3%/1mm、2%/3mm、2%/2mm、2%/1mm、1%/3mm、1%/2mm、1%/1mm)に増やし、相関係数の上限値を与えるoriginal eventsと、event-mixingを用いて作成した相関係数の下限値を与えるmixed eventsを組み合わせて、予測精度の評価スコアを定量的に与えるソフトウェアを作成した。評価対象とするガンマパス率予測モデルについては、深層学習を用いたガンマパス率予測手法導入し、実際のガンマパス率予測で実績のある手法を評価対象として本研究の開発に活用している。ここで生成される上限値と下限値はそれぞれ統計的ゆらぎを有するため、これらの影響を定量的に組み込んだ評価スコアを開発した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本研究の研究計画では、1年目にデータ収集・ソフトウェア作成、2年目に予測手法の確立と統計的評価、3年目に複数の予測手法を用いた単一のデータの評価を行う予定となっている。2年目である今年度は予測手法の確立と統計的評価法の開発を完了した。現在までの進捗状況としては、おおむね研究計画の通りに進展していると考えられる。
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今後の研究の推進方策 |
今後は3年目の開発を研究計画の通りに推進する予定である。3年目は、複数の予測手法を用いて単一データを評価し、3年分の成果を 纏めて論文発表を行う予定である。
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