研究課題/領域番号 |
21K07573
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分52040:放射線科学関連
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研究機関 | 順天堂大学 |
研究代表者 |
富澤 信夫 順天堂大学, 医学部, 准教授 (60728509)
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研究分担者 |
藤本 進一郎 順天堂大学, 医学部, 准教授 (70385871)
三田 智也 順天堂大学, 医学部, 准教授 (90532557)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2023年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2022年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2021年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
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キーワード | 包括的心臓CT / 心筋血流量 / 数値流体力学 / 渦度 / 運動エネルギー / Renkin-Crone補正 / Maximal upslope法 / 糖尿病 / 細胞外液分画 |
研究開始時の研究の概要 |
糖尿病は心血管イベントの脳卒中や虚血性心疾患などの様々な合併症を引き起こすため、早期介入を行うことで患者の生活の質を改善し、医療費を抑制することにつながる。一方、CT技術の進歩により、一度の検査で冠動脈、心筋血流、心筋遅延造影、心機能評価を行う包括的心臓CTが施行可能となった。包括的心臓CTを行うことで、冠動脈プラークや狭窄、心筋虚血、心筋線維化、収縮能・拡張能といった様々な情報を得られるため、糖尿病患者の心疾患を早期に発見することが期待される。そこで、本研究では糖尿病患者を対象として包括的心臓CTを行い、冠動脈疾患の進行や予後に関連する因子を確立することが目的である。
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研究実績の概要 |
包括的心臓CTでは実際に負荷をかけた上で血流評価を行う方法である。この研究データを基にして本年度はシミュレーションにより血流評価を行う数値流体力学のよる手法を確立した。数値流体力学では様々なパラメータを算出できるが、渦度と運動エネルギーに着目した。心臓CTとカテーテルの冠血流予備比検査を行った患者を対象として、渦度と冠血流予備比の低下(≦0.80)の関連を調べた。その結果、冠血流予備比の低下を認める血管では認めない血管と比較して有意に渦度が高いことが判明した(596±78 s-1 vs. 328±34 s-1, p <0.001)。また、渦度と冠血流予備比の間には有意な相関関係があった(R2 = 0.31, p <0.001)(Tomizawa et al. Eur Radiol 2022;32:6859-6867)。運動エネルギーに関しても同様の結果であり、FFRの低下を認める血管で有意に高い結果となった(75 mJ/kg [IQR, 58-104 mJ/kg] vs. 36 mJ/kg [IQR, 23-59 mJ/kg], p <0.001)(Tomizawa et al. Radiol Cardiothorac Imaging 2022;4(6):e220147)。冠血流予備比低下の診断能は形態的な狭窄のみでは0.76であったが、渦度を用いることで0.87に上昇し、運動エネルギーを含めると0.89まで上昇し、臨床的に有用な手法であることが言える。この方法は実際に負荷をかけなくても追加解析で行うことができることが利点であり、また、格子法ではなく、粒子法を用いているため、複雑な形状を示す血管でも内腔の再現性が高い方法であるため、実用的な手法である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
COVID-19感染症の影響で患者リクルートは当初予定人数に達していないが、感染の終息が見えてきていることから、最近では回復傾向である。限られた患者数ではあるが、予定していた解析を行うことはできている。
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今後の研究の推進方策 |
今年度では包括的心臓CTのデータを基にしたシミュレーション手法を確立することができ、臨床的に有用なパラメータを複数見つけることができた。 来年度はプラークの進行や予後解析を実際の負荷をかけたデータに加えてシミュレーションによる結果も含めて進めていく予定である。
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