研究課題/領域番号 |
21K07584
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分52040:放射線科学関連
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研究機関 | 医療法人徳洲会湘南鎌倉総合病院(臨床研究センター) |
研究代表者 |
冨吉 勝美 医療法人徳洲会湘南鎌倉総合病院(臨床研究センター), 湘南先端医学研究所 放射線医学研究部, 主任研究員 (60188802)
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研究分担者 |
加藤 弘樹 大阪大学, 大学院医学系研究科, 准教授 (20448054)
後藤 紳一 医療法人徳洲会湘南鎌倉総合病院(臨床研究センター), 湘南先端医学研究所 放射線医学研究部, 研究員 (50870119)
井上 登美夫 横浜市立大学, 医学研究科, 客員教授 (80134295)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | BNCT / BPA / ボロノーα―メチルフェニルアラニン / FBPA / 光化学反応 / NMR / FBAPA |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、18F標識による18FBAMPAはカンパニオン診断薬として新薬剤BAMPA治療薬を証明するための手段として研究開発計画した。(1)BPAにαメチル基を導入した新しい4-borono-α-methyl-Phenylalanine(BAMPA)を合成すること、(2)BPAとBAMPAのそれぞれに18Fによる標識すること。(3)標識合成した18FBPAと18FBAMPAを用いて、腫瘍に高濃度に集積し、かつ腫瘍細胞内にトラップされる効果と、がん腫瘍に取り込まれたボロン化合物BAMPAが、早期ボロン濃度の減少を阻止し、治療時間に最高濃度を維持して濃度が下がらないことを確認することである
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研究実績の概要 |
1.本研究の目的は、BNCT治療薬BAMPAの開発が目的であり、18F標識による18FBAMPAはカンパニオン診断薬として新薬剤BAMPA治療薬を証明するための手段として研究開発計画した。 2.研究計画、研究方法 1)2021年度にBPAのαメチル化合物BAMPAの合成とフッ素-18標識合成2)2022年度はBAMPAのNMR分析による構造確認後、代謝分画法を用いた担癌マウスのFBPAとFAMPA代謝解明とその比較検討、BPAとBAMPAの代謝速度の違いからBAMPAの有用性を確認すること 3.前駆体BAMPAの合成とNMRによる確認 BAMPAの合成法は光化学合成法を用いた。光化学反応を30mlの水晶ガラスバイアルに、反応物をいれて水銀蒸気を用いた紫外線(4.5mW/cm2)出力を持った紫外線ランプ254nmを用いて光化学反応を行った。合成実験について、水晶ガラスバイアルに4-BrAMPA(4-bromo-alpha-metyl-phenylalanie) 15mg とTHD(tetra-hydroxy-di-boron) 10mg を10mlのメタノールに加えて、約16時間の光化学反応を行った。その反応液を高速液クロマトグラフィ(HPLC)を用いて分析した。HPLC分析で、用いた合成試薬は、メタノール、THD(テトラヒドロキシヂボラン) 4-BrAMPAの保持時間をHPLCで調べる。HPLCの分析条件はカラム18C3マイクロ;4.8mmx250mm,移動相 AcCN:H2O=6:4 測定波長λ254nm 及びUV分析器を使用する。水晶ガラスバイアルの反応物を分液ロートに入れ、ヘキサン10ml加えてヘキサンに不純物を分離し、メタノール中の生成物を蒸発乾固し、溶媒DMSO(重水素置換体)に溶かしNMR分析を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
現在までの実験結果のまとめ、 HPLC分析で、用いた合成試薬はメタノール、THD(テトラヒドロキシヂジボラン) そして (4-BrAMPAで、4-BrAMPAの保持時間は、3.9~4.1そしてBPA(4-borono-phenylalanine)は 少し長く約5.1~6.2前後である。しかし目的合成物BAPMAは、原料の4-BrAMPAとほとんど同じような保持時間を持っていた。合成化合物の4-borono-alpha-metyl-phenylalanine)は新化合物で市販されていない。 光化学反応の結果、新たに大きなピークが4分前後に生じており、反応機序から我々が求めている4-BAPMA(4-borono-alpha-methy-phenylalanie)と考えられるが、最終的にはNMR分析による構造解析が必要となる。
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今後の研究の推進方策 |
これからの研究として、NMR分析で新しいHPLCピークが4-BAMPAであることを確かめた後、合成収率を上げて、少なくとも動物実験に供するために数百mgオー ダーからグラムオーダーの4-BAMPAを精製し、下記Dに示す今年度に予定している18Fによる標識実験を進める計画である。 BPAとBAMPAの陽電子放射性核種 18Fで標識合成した18FBPAと18FBAMPAの合成および標識合成した18FBPAと18FBAMPAを用いて、腫瘍に高濃度に集積し、かつ腫瘍細 胞内にトラップされる効果と、がん腫瘍に取り込まれたボロン化合物BAMPAが、早期ボロン濃度の減少を阻止し、治療時間に最高濃度を維持して濃度が下がらな いことを確認することである。
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