研究課題/領域番号 |
21K07590
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分52040:放射線科学関連
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
森 康久仁 千葉大学, 大学院情報学研究院, 助教 (40361414)
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研究分担者 |
星野 敢 千葉県がんセンター(研究所), 消化器外科, 主任医長 (10400904)
横田 元 千葉大学, 大学院医学研究院, 講師 (20649280)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 特徴選択 / 深層学習 / 遺伝子選択 / 医用画像処理 / 医用画像 / 機械学習 / 医療画像データ / Radiogenomics / 遺伝子発現データ / 膵臓がん / Precision medicine |
研究開始時の研究の概要 |
現在の医療データは,医用画像データをはじめ遺伝子情報,カルテなどの文字情報などのデータが複雑に紐づけられて保存されている.中でも画像情報と遺伝子情報を同時に臨床に役立てようというRadiogenomicsとよばれる試みが期待されているが,これは工学的には多種多様なデータ情報を同時に扱って処理を行うマルチモーダル学習の特殊な場合である.本研究では,深層学習・マルチモーダル学習・特徴選択という工学的なアプローチを,医用画像データ・遺伝子発現データ・生化学データ・その他臨床データといったマルチモーダルな医療データに応用し,癌の層別化に関わる臨床的要因を特定する方法論を構築すことを目的とする.
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研究成果の概要 |
本研究では,深層学習の優れた特徴抽出能力を活用することで医療画像データ・遺伝子発現データ・生化学データなど,様々な医療データをマルチモーダル的に適用し,癌の層別化に関わる臨床的要因を特定・選択する統一的な方法論を構築することを目的とした.特に,様々なモダリティのデータに対する特徴量抽出の方法論についての研究を集中的に行った.その中でも,深層学習のモデル中に特徴の重要度を学習により推定する特徴選択層を提案し,消化器癌の中でもっとも予後不良の悪性腫瘍である膵臓がん患者の遺伝子発現データに対して適用した.その結果,本研究により提案された方法は,一定の確信度を持って有効であると確認することができた.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は,深層学習を用いたマルチモーダルデータの統一的解析方法論を確立することにより,癌の層別化に関わる重要な臨床的要因を効果的に特定・選択する新しいアプローチの提案を目的とするものである.特に,深層学習モデルにおける特徴選択層の提案は,従来の手法では難しかったデータ間の複雑な相互作用を捉えることを可能にし,癌研究や他の医療分野におけるデータ解析の精度向上に寄与すると考えられる.さらに,患者ごとの最適な治療法を見つけるための新たな手段を提供し,治療効果の向上と副作用の軽減に寄与することが期待され,医療コストの削減や早期診断の精度向上にも貢献し,社会全体の医療品質の向上に繋がると考えられる.
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