研究課題/領域番号 |
21K07599
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分52040:放射線科学関連
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研究機関 | 茨城県立医療大学 |
研究代表者 |
藤崎 達也 茨城県立医療大学, 保健医療学部, 教授 (00285058)
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研究分担者 |
阿部 慎司 茨城県立医療大学, 保健医療学部, 教授 (00274978)
布施 拓 茨城県立医療大学, 保健医療学部, 助教 (10712648)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 放射線治療 / 肺ファントム / 肺胞 / マイクロスフェア / 医学物理 / ファントム / ポリマーゲル線量計 / 生体内線量測定 |
研究開始時の研究の概要 |
ポリマーゲルは元素組成や電子密度が筋肉や水とほぼ一致するため、軟部組織の3次元線量計測に使用できるが、肺組織は含気による密度低下と呼吸による密度変化があるため従来は作製できなかった。我々は肺胞とほぼ等価なマイクロスフェアをポリマーゲルに分散・固形化することで、呼吸する肺組織の元素組成や電子密度にほぼ一致する電子密度連続可変ファントムを開発する。このファントムを利用することで、従来困難であった肺の放射線治療における患者個別の正確な3次元線量検証が可能になる。
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研究実績の概要 |
ポリマーゲルは元素組成や電子密度が筋肉や水とほぼ一致するため、軟部組織の3次元線量計測に使用できるが、肺組織は含気による密度低下と呼吸による密度変化があるため従来は作製できなかった。我々は肺胞とほぼ等価なマイクロスフェアをポリマーゲルに分散・固形化することで、水との電子密度比が0.2-1.0になるような調整して、呼吸する肺組織の元素組成や電子密度にほぼ一致する電子密度連続可変ファントムを開発する。 令和3年度は、電子密度連続可変ファントム設計のために、放射線治療中の肺組織の電子密度比にあわせた0.2、0.26、0.3のスラブ状肺ファントムを作製を試みた。 マイクロスフェアによって肺胞形態が再現できるかは、微分干渉顕微鏡を用いて観察した結果、試作した肺ファントムは肺胞を模擬した形態を有していることが示された。これは、市販の肺ファントムの形態とは大きく異なっており、微細構造を考慮することができた。また、放射線物理特性として質量減弱係数比と質量衝突阻止能比を米国NIST(National Institute of Standards and Technology)のXCOM(Cross Sections Database)とESTAR( Stopping Powers and Ranges for Electrons)を用いて計算した結果、市販の肺ファントムよりも放射線治療で用いられるエネルギー領域では質量減弱係数や質量衝突阻止能でエネルギー依存性が小さいことが示された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
肺胞の形態が考慮して、想定した電子密度で肺ファントムを作製できる可能であることが分かった。放射線治療時の肺の状態(電子密度)を再現して線量計測できるかを検討したい。
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今後の研究の推進方策 |
今後は、電子密度連続可変ファントムで形状を模したファントムを作製し、リニアックを用い事前に計画された肺定位放射線治療の照射において線量計測を行うとともに、数学的ファントムを用いてモンテカルロシミュレーションシステムでの線量評価との比較する予定である。また、精度試験や信頼性試験などにより電子密度連続可変ファントムの改良を行うとともに、肺領域の組織を忠実に再現した電子密度連続可変ファントムに関する成果を国内外の関連学会へ公表する予定である。
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