研究課題/領域番号 |
21K07601
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分52040:放射線科学関連
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研究機関 | 京都府立医科大学 |
研究代表者 |
木元 拓也 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (60791100)
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研究分担者 |
山崎 秀哉 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (50301263)
鈴木 弦 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (80279182)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 放射線肺臓炎 / 呼気ガス測定 / 陽子線治療 |
研究開始時の研究の概要 |
これまで、呼気中一酸化窒素を測定することで、放射線治療後の有害事象として重要な放射線肺臓炎の予測可能性が示されている。 新たな放射線治療の手法である陽子線治療では、従来のX線治療では治療困難であった巨大腫瘍や間質性肺炎合併例に対しても有効性が報告されている。 陽子線はX線と物理的・生物的性質が異なるが、陽子線治療後の呼気ガス値変化と肺臓炎の関係はわかっていない。 そこで、呼気ガス測定を陽子線治療に応用することで、陽子線治療後の放射線肺臓炎発症予測法の開発を目指す。 これにより、従来はリスクが高く放射線治療の適応外とされてきた症例においても、安全性を確認しながら根治的治療が可能となることが期待される。
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研究実績の概要 |
本研究は、呼気ガス測定による肺腫瘍に対する陽子線治療後の気道炎症の簡易的・非侵襲的にモニタリングし、放射線肺臓炎の発症を予測するシステムを開発することを目的とする。 これまで、放射線治療前後の呼気中一酸化窒素(eNO)の測定・解析により肺臓炎が定量化可能になることを示し、放射線肺臓炎予測を試みてその有用性が明らかとなっている。 一方、近年、新たな放射線治療の手法として陽子線治療が発展し、その有効性が報告さている。肺腫瘍においては、従来の放射線治療では治療困難であった巨大腫瘍や間質性肺炎合併例に対しても有効性が報告されている。陽子線は一般的に放射線治療に用いられるX線と物理的・生物的性質が異なるため生体の反応が異なる可能性があるが、陽子線治療後の呼気ガス値変化と肺臓炎の関係はわかっていない。 そこで、X線治療において放射線肺臓炎の予測に有効である呼気ガス測定・解析を陽子線治療に応用することで、陽子線治療後の放射線肺臓炎発症予測の定量的測定法の開発を目指す。 現在、eNO測定装置であるチェスト社製のNIOX VEROおよびeCO測定装置であるフクダ電子株式会社のマイクロCOモニターを購入し当院の陽子線治療施設である永守記念最先端がん治療研究センターに設置し、肺腫瘍に対する治療後の呼気ガス測定の対象患者を集積中であるが、解析に十分な量のデータ集積には至っていない。 また、定位放射線治療後の有害事象の予測に関する検討について、共著者として英論文を発表した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
肺腫瘍に対する陽子線治療は限局性肺癌、局所進行非小細胞肺癌、少数個の転移性肺腫瘍が適応となっているが、いずれも先進医療の対象となっており、標準治療である、手術や体幹部定位放射線治療、化学放射線治療と適応対象が重なっており、当初の想定より陽子線治療の対象患者が少なくデータ集積が遅れている。
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今後の研究の推進方策 |
本年度より限局性肺癌に対する陽子線治療が保険収載される予定となっており、その旨を広く周知するとともに、呼吸器内科・外科と連携して、陽子線治療の実施を進め、データ集積を進める。
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