研究課題/領域番号 |
21K07602
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分52040:放射線科学関連
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研究機関 | 大阪公立大学 (2022-2023) 大阪府立大学 (2021) |
研究代表者 |
和田 悠佑 大阪公立大学, 大学院獣医学研究科, 特任講師 (10866172)
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研究分担者 |
鈴木 実 京都大学, 複合原子力科学研究所, 教授 (00319724)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | ホウ素中性子捕捉療法 / BPA / 間質 / 放射線治療 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究はホウ素中性子捕捉療法(BNCT)において腫瘍組織がホウ素薬剤の滞留性とBNCTの治療効果に与える影響について検討することである。これまでホウ素薬剤の腫瘍細胞への取込み量が治療効果を予測する因子として考えられてきたが、取込み量だけではなくホウ素薬剤の腫瘍組織への滞留性の向上が治療効果を改善することが報告されている。そのため、腫瘍組織とホウ素薬剤の滞留性の関連について解明することはBNCTの治療効果を予測する因子を同定し治療効果予測の改善に繋がると考えられる。加えて、新たな治療対象症例に探索にも有用であると考えられる。
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研究成果の概要 |
間質量に違いがある2種類の膵臓癌細胞株PSN1およびCapan-1を用いて担癌モデルマウスを作成した。それぞれのマウスにBPAを腹腔内投与した1時間後に組織を採材し組織内のB濃度を測定したところ、間質の少ないPSN1細胞において組織の単位重量当たりのB濃度が高いことが確認された。また、それぞれのマウスにBPA投与後1時間で腫瘍に中性子を照射し、腫瘍増殖抑制効果を観察したところどちらも腫瘍抑制効果を示し、両者間で大きな違いは認められなかった。最後に、CR39を用いたαオートラジオグラフィを実施し、照射時の腫瘍組織のBPAの分布を観察した。間質や細胞への分布に両者で大きな違いは認められなかった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
現在BNCTの治療効果予測は[18F]FBPAを用いたPET検査によって行われている。しかし、BPAのマクロな取込み量だけではBNCT効果予測が不十分であることが今回の研究データから示唆された。本研究は、BPAの取込み量だけではなく組織中の間質の割合も考慮した治療効果予測の開発に向けた基礎的データとなると考えらえる。
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