研究課題/領域番号 |
21K07604
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分52040:放射線科学関連
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研究機関 | 埼玉医科大学 |
研究代表者 |
小澤 栄人 埼玉医科大学, 医学部, 教授 (90255109)
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研究分担者 |
長谷川 幸清 埼玉医科大学, 医学部, 教授 (30534193)
安田 政実 埼玉医科大学, 医学部, 教授 (50242508)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2024年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | テクスチャ解析 / 子宮内膜癌 / MRI / 機械学習 / 子宮体癌 / 組織学 / 組織型 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では3テスラMR装置でT1強調像、T2強調像、拡散強調像を撮像しそのADC mapの画像、造影Dynamic画像に対してMRIテクスチャ 解析を行い、そこから求められる特徴量についてどの特徴量が子宮内膜癌の鑑別に最も鋭敏 な特徴量かを求めていく。MRIテクスチャ解析は、画像の質感を測定し,その測定値から画 像の分類をする手法であるが、代表的な特徴量と して、”entropy" "uniformity""contrast"homogenity"などがあるが、これらの特徴量について組織学的および免疫組織 学的サブタイプについての特徴の有無を評価する。
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研究実績の概要 |
texture解析はデジタル画像の質感の違いを数値化できる手法である。光沢やざらつき、周期性などの様々な「質感」があり、それぞれを測定するための定義式が存在する。一次元定量値及び形状に基づく解析、ピクセルの空間パターンを調べる解析(GLDM,GLRLM,GLSZMなど)などがあり、画像・統計処理ソフトウェアを用いて解析する事ができる。人間の目では認識できない画像的特徴も定量化できるとされ、近年注目を集める人工知能への応用が期待される概念である。子宮内膜癌には病理学的にendometrioid carcinoma (grade 1、 grade 2、grade 3)、serous carcinoma、clear cell carcinomaなどが存在している。これらを、免疫組織学的染色のp53、ERを加えて評価を進めていく。 本年度は、MRI検査のテクスチャとヘマトキシリン・エオジン染色の結果から、2023年9月22日(金)~24日(日)の第52回日本磁気共鳴医学会大会 軽井沢で、MRIを用いたテクスチャ解析によるタイプIとタイプIIの子宮内膜癌の評価として、発表した。さらに2023年11月5日(日)~7日(火)EVALUATION OF UTERINE ENDOMETRIAL CARCINOMA HISTOLOGICAL GRADES USING MAGNETIC RESONANCE IMAGING TEXTURE ANALYSES をInternational Gynecologic Cancer Society 、Soulで発表した。来年度は、免疫組織染色含めた報告を、国際学会で行い、論文として報告していく。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
本年は、研究3年目であるが、2つの学会でMRIを用いたテクスチャ解析によるタイプIとタイプIIの子宮内膜癌の評価及びEVALUATION OF UTERINE ENDOMETRIAL CARCINOMA HISTOLOGICAL GRADES USING MAGNETIC RESONANCE IMAGING TEXTURE ANALYSESの2つの異なる子宮内膜癌の分類の視点からの報告を行うことができた。来年度は、組織学的な評価の免疫染色のERとp53による分類を含めた評価を発表し、論文とする予定である。さらに、当初の予定では症例数は十分確保されていると思われていたが、量的評価を行う上ではあまり小さな腫瘍まで対象に入れてしまうと部分容積効果が大きくなってしまうこと、および化学療法の既往やartifactの存在、ブスコパンを使用していないなどの理由で削除する必要がある症例が存在することから、症例数の不足が生じており、やや解析に手間取っている点もある。
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今後の研究の推進方策 |
後方視的な研究であり、昨年度、今年度共に研究分担者および研究協力者とは研究データの解析方法に十分な検討を重ね、研究のスケジュールについても再確認を行っており、今年度は1つの国内の学会および1つの海外の学会の合計2つの学会発表を行うことができた。やや遅れている部分もあるが、次年度で順調な軌道で研究を進めることができると考えている。今回の研究データに応用可能な機械学習法を用いた論文発表 も2022年度にThe utility of texture analysis of kidney MRI for evaluating renal dysfunction with multiclass classification model. Hara Y, Kozawa E.et al Sci Rep. 2022 Aug 30;12(1):14776.として、論文で発表しており今回の研究の解析方法に生かしていけると考えている。
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