研究課題/領域番号 |
21K07617
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分52040:放射線科学関連
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
平野 祥之 名古屋大学, 医学系研究科(保健), 准教授 (00423129)
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研究分担者 |
松井 佑介 名古屋大学, 医学系研究科(保健), 准教授 (90761495)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2022年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2021年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
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キーワード | RNA-seq / 放射線治療 / 放射線影響 / 遺伝子発現 / バイオインフォマティクス / 生物効果モデル / 放射線耐性 / ガンマ線損傷 / コロニーアッセイ / 放射線照射による遺伝子発現 / 遺伝子発現情報 / 細胞生存率 / 生物線量 / 生物学的効果比 |
研究開始時の研究の概要 |
放射線治療において、局所制御率や正常組織の有害事象を予測することは極めて重要である。そのための生物効果モデルが幾つか提案されているが、限られた細胞株でしか検証されていない。またほとんどがLET (linear energy transfer)等の物理量を基に作成されている。そこで本研究では、放射線治療適用部位を起源とする細胞株を中心に、多くの細胞株の細胞生存率曲線と、生物学的な量として、照射後の遺伝子発現情報を取得する。これらのデータベースを作成し、遺伝子発現量と細胞生存率曲線との関係を明らかにするとともに、得られた知見からより高精度な生物効果モデルの作成を試みる。
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研究成果の概要 |
HeLa細胞を用いて、ガンマ線照による遺伝子発現を照射1,5,12時間後の遺伝子発現量をRNA-seqを用いて取得し解析した。その結果同様な変動を示す遺伝子群を12グループに分類し、それぞれの遺伝子の生物学的プロセスを特定した。また、放射性感受性が高い細胞株と放射線抵抗性細胞株を用いて、それぞれガンマ線照射後の遺伝子発現変化について調べ、放射線感受性の違いによる遺伝子発現の変化があるかを調べたが、特徴的な遺伝子発現変動は確認できなかった。しかし抵抗性のある細胞株は、感受性が高い細胞株に比べて全体的に遺伝子発現変動が少ないことが分かった。これらの理由の特定については今後の課題として残った。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
放射線治療の分野においても遺伝子の情報を利用する機会が益々増えると考えられる。その際に、様々な細胞株における放射線照射後の遺伝子発現データは、どのように遺伝情報を有効利用するかを決定するための基礎データとして欠かせないと考えられ、本研究ではそのデータの一部を取得できた。また放射線感受性と遺伝発現情報との関係を明らかにすることができれば、より高精度な放射線治療効果予測や効果的な放射線防護につながると考えられ、本研究ではその関係の特徴を示すことができた。
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