研究課題/領域番号 |
21K07630
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分52040:放射線科学関連
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研究機関 | 近畿大学 |
研究代表者 |
甲斐田 勇人 近畿大学, 大学病院, 准教授 (40299425)
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研究分担者 |
石井 一成 近畿大学, 医学部, 教授 (50534103)
安田 卓司 近畿大学, 医学部, 教授 (10324782)
伊藤 彰彦 近畿大学, 医学部, 教授 (80273647)
細野 眞 近畿大学, 医学部, 教授 (00281303)
服部 聡 大阪大学, 大学院医学系研究科, 教授 (50425154)
河原 明彦 久留米大学, 大学病院, 医療技術員 (00469347)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2024年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2023年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
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キーワード | FMISO / 低酸素 / 術前化学療法 / 免疫チェックポイント阻害剤 / PET/CT / 食道癌 / FMISO PET/CT |
研究開始時の研究の概要 |
18F-misonidazole (FMISO)は低酸素領域の診断に用いられ、癌の放射線治療抵抗性や予後予測への有効性が知られている。しかし、術前化学療法効果予測の検討は少なく、食道癌での報告はない。FMISO集積は低酸素因子HIF-1αと相関し、この因子と免疫チェックポイント阻害剤の治療効果に関与する腫瘍免疫環境の関係が注目されている。化学療法は全患者に有益ではないため、事前に治療効果を予測するバイオマーカーが必要である。この研究は食道癌術前化学療法患者を対象に、病理学的評価から治療前FMISO PET/CTで治療効果と腫瘍内の低酸素や免疫環境を予測可能か明らかにする事である。
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研究実績の概要 |
本研究の目的は術前化学療法を受ける進行食道扁平上皮癌患者を対象に治療前FMISO PET/CTで治療効果予測が可能か病理学的評価も踏まえて検討する事である。さらにFMISO集積で腫瘍内低酸素やPD-L1やCD8T細胞が発現する腫瘍内免疫環境予測可能についても前向きで検討する。 初年に研究体制構築後、対象患者の収集を開始した。今年度も10名程度の患者登録を目標にしていたが、実際は8名程度であった。治療前後あわせて今年度までにFMISO PET/CT検査を30例実施し、病理組織の免疫染色を行うための抗体やFMISO合成必要な消耗品を購入した。予定患者数に達しなかった理由は、前半までコロナウイルスによる感染拡大による診療制限や入院制限の影響が残っていたためである。 中間報告として、約10名の患者で研究成果を第84回日本医学放射線学会総会(横浜、口演発表)で行った。10名の患者それぞれで後頸筋、背筋、臀筋のFMISO集積を測定し、その解析結果からSUVmax 1.5以上が低酸素領域閾値である事がわかった。治療前10名の患者のうち9名で低酸素領域をFMISO PET/CTで検出でき、治療後では2名で検出できた。術前化学療法では病理組織学治療効果がみられた6名のうち5名でFMISO集積は陰性化していた。一方、病理組織学治療効果が見られなかった3名のうち1名はFMISO集積の残存がみられた。これらの結果から治療後のFMISO集積の陰性化は、病理組織学治療効果と相関する可能性があるが、今後さらに症例を増やして検討して行く必要がある。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
前年度を上回る頻度で対象患者をピックアップしているが、実績の数値が足りていない。年度の前半ではコロナウイルスによる感染拡大による診療・入院制限の影響が残っていた事が主な要因と思われる。
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今後の研究の推進方策 |
研究の推進を図るため、引き続き上部消化管外科と連携をはかり、ぎりぎりまで症例登録者数を増やしたいと考える。
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