研究課題/領域番号 |
21K07671
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分52040:放射線科学関連
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
吉村 通央 京都大学, 医学研究科, 講師 (40597936)
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研究分担者 |
中本 裕士 京都大学, 医学研究科, 教授 (20360844)
原田 浩 京都大学, 生命科学研究科, 教授 (80362531)
河井 可奈江 (三宅可奈江) 京都大学, 医学研究科, 特定助教 (60812641)
石守 崇好 京都大学, 医学研究科, 准教授 (70742211)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2025年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2024年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | Radiotherapy / Pancreatic cancer / Hypoxia |
研究開始時の研究の概要 |
膵癌化学放射線療法症例における放射線治療抵抗性低酸素領域の動態を解析し、病理検体・血液検体における低酸素誘導性分泌タンパク質との関連を解明し、より効果的な放射線治療の方法を開発する。 放射線治療前後の低酸素PETに関して膵癌においては未だ報告がないため、取得したデータは新規性の高いものとなる。さらに、手術検体・血液検体における低酸素誘導性因子と低酸素領域の動態や治療予後との関係の検討も加え、採血データから膵癌内の低酸素の状態を類推し、膵癌放射線治療における治療方針決定因子を導き出すことという観点からの研究も行う予定である。
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研究実績の概要 |
当研究は膵癌の放射線治療症例において低酸素PETによって、腫瘍内低酸素領域の動態を解析し、病理検体・血漿中の低酸素誘導因子ならびに放射線治療成績との関連を検証し、膵癌放射線治療成績の向上に寄与することを目的とする。本研究から有用なデータが得られた場合は、難治癌の代表として知られる膵癌の治療成績改善に役立つことが期待される。 膵癌の根治目的の放射線治療は、根治的化学放射線療法と外科手術前の術前化学放射線療法の2つに大別される。本研究ではその両者とも解析の対象としている。 当院において膵癌に対する放射線治療を行う症例に対する低酸素(FMISO)PET検査に関するプロトコールを作成し、当院の倫理委員会にて審査を行い、承認を得て、膵癌に対する放射線治療を行う症例に対し、低酸素(FMISO)PET検査を開始した。同時にPET/CT画像、PET/MRI画像も取得した。現段階で、15例の患者から同意書を得て、低酸素(FMISO)PET検査を完了している。 今後は、得られた画像データを解析し、手術症例においては、術前化学放射線治療後の手術の病理検体から、腫瘍の変化、viableな腫瘍の残存の有無を精査し、治療前のFMISO画像と照合し、低酸素領域と治療効果の相関について解析する予定である。 また、当院のキャンサーバイオバンクシステムを使い採取した血液サンプルを用い、血漿中の低酸素誘導性分泌タンパク質の発現を測定し、低酸素PET画像、手術標本における病理学的評価ならびに、放射線治療による局所制御率、生存率などとの相関を検証する予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
膵癌に対する放射線治療を行う症例に対する低酸素(FMISO)PET検査登録を開始した。現段階で、15例の撮像を完了した。
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今後の研究の推進方策 |
引き続き、低酸素(FMISO)PET検査の症例の集積を継続する。 さらに、共同研究者とミーティングを重ね、腫瘍内の低酸素領域を免疫染色にて確認する因子について決定する。 また今後は、キャンサーバイオバンクシステムの血漿を使用し低酸素誘導性分泌タンパク質と膵癌放射線治療との関連も検討する予定である。
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