研究課題/領域番号 |
21K07712
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分52040:放射線科学関連
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研究機関 | 慶應義塾大学 (2023) 聖路加国際大学 (2021-2022) |
研究代表者 |
野崎 太希 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 准教授 (80769646)
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研究分担者 |
原 武史 岐阜大学, 工学部, 教授 (10283285)
寺田 康彦 筑波大学, 数理物質系, 准教授 (20400640)
松迫 正樹 聖路加国際大学, 聖路加国際病院, 医長 (90209528)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | ZTEシーケンス / MRI / CT like image / 相同性評価 / 最適化 / 人工知能 / GAN / 臨床応用 / 骨皮質イメージング / CT / All in one MRI |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、ZTEシーケンスを用いたMRIでの骨皮質イメージングを日常診療へ応用可能とすることを目的とする。そのために至適撮像条件を含むMRIプロトコールや再構成法などの画像処理の検討を行い、CT情報を包含するAll in one MRIの開発を目指す。同方法論の確立および日常診療への普及が実現すれば、骨軟部領域の画像検査において、軟部組織の詳細評価にはMRI、骨性構造の評価にはCTとそれぞれ補完的に二つの画像機器として用いられてきた両者の画像検査を、MRI一つにまとめることができるようになる可能性がある。
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研究実績の概要 |
肩関節MRI、膝関節MRI、仙腸関節MRIの日常診療への組み込みを行なった中でZTEシーケンスの追加撮像を行うことに書面で同意をいただいた肩関節脱臼患者47名を対象として画像解析を行なった。関節窩骨欠損率はCTにて平均12.1%、ZTEにて12.3%、スピアマンの順位相関係数は0.89であった。CTをGold standardとした場合のBony Bankart lesionの感度、特異度、陽性的中率、陰性的中率、正診率は、ZTEの元画像ではそれぞれ72.2%, 100%, 100%, 78.3%, 86.1%に対して、3D-VR像では44.4%, 100%, 100%, 64.3%, 72.2%と感度、陰性的中率、正診率において低下が見られた。Gold standardであるCTにおいてBony Bankart lesionがあったもので、ZTEの元画像、3D-VR像でそれらが描出できなかった症例の、CT上の骨片のサイズの平均は7.2, 11.0mmであった。以上から、ZTEシーケンスはCT画像の代替技術として概ね良好な成績であるが、小さな骨片を伴う場合には、病変を見逃す可能性があると言える。さらにZTEシーケンスでの3D-VR像作成時には、この傾向が顕著になる。従って、読影の際には3D-VR像だけでなく、元画像を必ず注意深く観察する必要がある。本研究結果を英文雑誌に投稿し採択された。 また、同一患者で行なった膝関節のCTとZTE-MRIの相同性評価を物理評価と主観評価の2つにて行なった。深度画像、点群データ、メッシュ生成の手順で3次元モデルに変換し、CT, ZTE-MRIの物理評価としての類似度評価をAbsolute Angle Distanceを用いて行なった。主観評価については、0-1までの値で類似度評価を行なった。物理評価と主観評価の相関係数は0.360であった。
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