研究課題/領域番号 |
21K07727
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分52040:放射線科学関連
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
小林 稔 京都大学, 生命科学研究科, 特定助教 (40644894)
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研究分担者 |
原田 浩 京都大学, 生命科学研究科, 教授 (80362531)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2023年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | DNA損傷修復 / In vivo imaging |
研究開始時の研究の概要 |
定量性に優れ、細胞や動物個体を殺さずに検出可能な発光タンパク質ルシフェラーゼを用いて、DNA損傷や修復活性依存的にルシフェラーゼの発光が発生する系を構築する。これらの系をがん細胞に導入し、移植腫瘍を作成することで、腫瘍組織において、抗がん剤や放射線などの治療によってDNA損傷や修復がどのような経路を用いて、どのようなタイムコースで起きるのかを解析する。さらに、ここで得られた知見をもとに、DNA修復の阻害剤などを最適なタイミングで投与することで、治療効果の増強を目指した検討を行う。これによって、がんの治療抵抗性の発生機序解明や克服に繋がる研究を行う。
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研究実績の概要 |
前年度までに作成したDNA損傷を誘発する薬剤処理によってルシフェラーゼ活性が上昇する分割ルシフェラーゼ融合遺伝子を恒常的に発現する細胞を用いて、DNA損傷を誘発する薬剤に加えて放射線照射によるDNA損傷誘導時のルシフェラーゼ活性の変化を検討した。しかしながら、放射線照射時に、常温の照射装置内に一時的に細胞を置いた際の温度変化によって放射線照射の有無に関わらずルシフェラーゼの活性が大きく変動してしまったため、in vitroでの放射線依存的DNA損傷によるルシフェラーゼ活性変化を検出することが困難であった。そこで、放射線照射によるDNA損傷を確認するために温度恒常性が期待できるin vivoの移植腫瘍を用いた系で評価を行った。 分割ルシフェラーゼ融合遺伝子を恒常的に発現する細胞をヌードマウスに移植し、腫瘍を作成した。作成した担がんマウスに対して放射線照射を行い、マウスに対して放射線照射後、様々なタイムポイントでルシフェリンを投与することで、腫瘍組織における放射線照射後の発光強度の変化を計測した。その結果、放射線照射後に一過的にルシフェラーゼの発光強度が増加し、その後減少するという、過去の知見と一致する結果が得られた。さらに、長期的な観察でも発光強度の変動が観察された。これらの結果から、作成した分割ルシフェラーゼ融合遺伝子がDNA損傷修復応答をin vivoでも観察できることが示唆された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
前年度に構築した分割ルシフェラーゼを用いたDNA日本差切断やDNA日本差切断修復系を検出するレポーター遺伝子を恒常的に発現する細胞を用いて移植腫瘍を作成した。さらに該当腫瘍に放射線照射を行うことでルシフェラーゼ活性のカイネティクスの測定を行い、発光強度の増減が観察された。 当初の計画通り、移植腫瘍を用いたルシフェラーゼ活性の変化の観察を行い、おおむね計画通りに実験が進行している。
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今後の研究の推進方策 |
本年度の移植腫瘍を用いて得られた放射線照射によるルシフェラーゼ活性の変化カイネティクスをもとに、DNA修復阻害剤などの投与によって、DNA損傷や修復活性がどのように変化するか、さらにその変化が腫瘍の退縮に効果があるかどうかを検討する。 一方で、in vitroの実験で温度変化という想定していなかった外的要因で分割ルシフェラーゼの活性変化が起こったことから、アッセイ系が正しく機能しているかどうかの検証を並行して進めていく。
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