研究課題/領域番号 |
21K07728
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分52040:放射線科学関連
|
研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
沼崎 穂高 大阪大学, 大学院医学系研究科, 准教授 (70403011)
|
研究分担者 |
小川 和彦 大阪大学, 大学院医学系研究科, 教授 (40253984)
小泉 雅彦 大阪大学, 大学院医学系研究科, 教授 (90186594)
|
研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
|
キーワード | 放射線治療 / データベース / がん登録 / 統計 / クラウド |
研究開始時の研究の概要 |
放射線治療の質評価のための全国的な放射線治療症例データ集積のためのクラウド型データベースシステムと,集積されたデータをリアルタイムに解析可能なデータ解析システムを構築する. 構築システムにより,各放射線治療施設がデータ入力の負担を増やすことなくがん情報を集約化することができ,施設単位でのがん治療体系の信頼性と診療の質が向上する. 各施設で集積した精度の高いデータが全国登録に集約される仕組み,他の臓器別がん登録,全国がん登録のデータ精度を向上させることになる. 自施設と全国データを比較可能とすることで,がんの放射線治療の質評価が可能となり,標準治療の普及にも繋がり,がんの放射線治療の質向上に寄与する.
|
研究実績の概要 |
放射線治療症例登録JRODソフトウェアの改良とソフトウェア利用施設からの要望に対応し,技術支援を行った. 現行のJRODの運用を継続し,データ集積を行った.2022年度(2021年症例)の放射線治療症例分としてデータ登録参加104施設から54,410件のデータ登録があった.年次報告書として,解析結果をJASTRO HPで公開した(https://www.jastro.or.jp/medicalpersonnel/data_center/).さらに2022年度(2021年症例)の放射線治療実態調査(施設構造調査)を現在進行中である.年次報告書として,解析結果をJASTRO HPで公開予定である. JASTROが公開している放射線治療診療手技コード(放射線治療の医療行為をコーディングしたもの)と整合性を合わせたJRODデータ項目の見直しを進行中である.また改訂したデータ項目によるDB構造の見直しと再設計も同時に進めている.JRODの目的,運用にあったクラウド型DBシステムを導入するため,クラウド型DBシステムの検討と選定を行った. リアルタイムデータ解析システムとして,JRODにより集積されたデータからデータ登録施設が条件を絞った上で必要な解析を選択することで,自施設データと全国平均値を比較した結果がリアルタイムで表示することが可能なデータ解析システムの構築中である. JASTRO DB委員会,治療RIS開発企業と連携しJRODのデータ項目の治療RIS装填状況の把握と技術支援を行った.
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
JROD放射線治療症例登録ソフトウェアの改良,技術支援を継続的に行っている. JRODデータ項目の改定に関して,現在検討中である.昨年度予定していたパブリックコメントの募集は行わなかったが,データ項目の改定が軽微であることが理由であり,研究計画の遂行に支障はなく全体の計画に遅れはない.現在行っているJRODのデータ項目の見直しが終わり次第,治療RISの標準項目の改訂を行うようにJASTROとして治療RIS開発企業に依頼する予定である. JRODの解析(2020年症例分,2021年症例分),放射線治療実態調査(施設構造調査)の解析(2019年症例分),を行い,解析結果をJASTRO HPで公開した.2021年症例分の構造調査データは現在データ登録進行中であり,登録が終了次第,データクリーリング・解析を行い,JASTRO HPで公開予定である. クラウド型DBシステムの検討と選定,リアルタイムデータ解析システムの構築準備も当初計画通り進んでいる.
|
今後の研究の推進方策 |
現状の登録システムを用いたJRODの運用と症例登録ソフトウェアの更新を継続する.JRODデータ項目の改訂に関して,クラウド型DBシステムへの搭載(2023年度内)を目指す.DB構造の見直しと再設計に関して,改訂版データ項目を盛り込んだDB構造の設計,クラウド型DBシステムへの搭載を目指す.クラウド型DBシステムの構築に関して,再設計したDB構造でのシステムのテスト運用を終えている.現在のオンプレミス型からクラウド型DBシステムへの移行(2023年度内)を目指す.リアルタイムデータ解析システムの構築に関して,システムの構築とテスト運用中であり,実データを用いた運用(2023年度内)を目指す.また改訂したJRODデータ項目について,既存の治療RISから全国登録データの抽出が可能となる機能を搭載するように治療RIS開発企業に働きかけと技術支援(2023年度内)を行う.
|