研究課題/領域番号 |
21K07744
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分52050:胎児医学および小児成育学関連
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研究機関 | 山形大学 |
研究代表者 |
三井 哲夫 山形大学, 医学部, 教授 (30270846)
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研究分担者 |
簡野 美弥子 山形大学, 医学部, 助教 (40400551)
大木 健太郎 国立研究開発法人国立成育医療研究センター, 小児血液・腫瘍研究部, 室長 (50400966)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2024年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2023年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 難治性リンパ芽球性リンパ腫 / 非ホジキンリンパ腫 / 腫瘍遺伝子解析 / リンパ芽球性リンパ腫 / 難治性 |
研究開始時の研究の概要 |
近年予後が改善した小児血液系腫瘍の中で、未だ予後不良の再発また初発時治療抵抗性のリンパ芽球性リンパ腫(Lymphoblastic lymphoma: LBL)の腫瘍遺伝子の特性を明らかにする。再発、難治腫瘍の全エクソーム解析とトランスクリプトーム解析を行ないその特徴を明らかにするとともに、予後良好例とも比較することで、難治例の特異的な遺伝子特徴を明らかにし難治化の機序解明を行ない、その特徴に応じた治療開発につなげることを目標にする。
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研究実績の概要 |
小児がん治療は、この20年大きく進歩し、特に血液腫瘍では、2000年代初めに日本小児白血病リンパ腫研究グループ(JPLSG)として本邦全体での研究体制が整ったことで、診断・治療ならびに基礎研究において体制整備が進んだ。そうした中リンパ腫各組織型においても標準治療が確立してきたが、各病型の標準治療に対し再発・難治例については、その予後は変わらず不良であり、またそうした難治例の標準治療は存在しない。 非ホジキンリンパ腫の多くを占めるリンパ芽球性リンパ腫進行例では、こうした再発難治例は、10から20%程度にみられる。研究代表の三井は、2015年から「再発・治療抵抗性リンパ芽球性リンパ腫(Lymphoblastic lymphoma、LBL) Stage III/IVに対するDexICE治療の有効性及び安全性を検証する多施設共同第Ⅱ相臨床試験」を国内で立ち上げJPLSGから発展改組した日本小児がん研究グループ(JCCG)の枠組みで臨床試験研究を進めている。稀少疾患である中、2023年2月28日の症例登録終了期日まで18例の登録例を得た。 この登録例ですなわちイベントがあったリンパ芽球性リンパ腫(T-LBL10例、B-LBL3例)について、全トランスクリプトーム解析と全エクソン解析を行った。結果としてT-LBLの2例でNUP214-ABL1が、1例でPICALM-MLLT10が、1例でJAK2関連融合遺伝子が同定され、他の症例でもアポトーシスや細胞老化、TP53関連の腫瘍抑制遺伝子が関連すると考えられる融合遺伝子が同定されている。6qLOHも4例前後で認められた。それぞれの遺伝子異常のもつ意義を検討するべく準備をしている。また個々の症例の臨床経過との関連性について、検討を進める。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
そもそもが小児がんで、発症数自体が稀少な中、再発・難治例は更に数が少なく集積は現実的には困難であった。これまで様々な形で症例のリクルートに努めたが、少子化に伴う流れもあるのか、集積ペースはかなり緩慢であった。ただ、全国レベルの臨床試験の枠組みでこれまで18例の再発・難治症例が集積したのは今までの本邦でのリンパ芽球性リンパ腫では初めてである。
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今後の研究の推進方策 |
今後、観察期間をおいて、臨床試験結果の解析に入る。そこから得られた臨床検体を中心に遺伝学的基礎解析を分担研究者の大木と共に行っているが確認できた遺伝子異常についてさらにその臨床意義を基礎的に検討するべく準備をしている。また個々の症例の臨床経過との関連性について、検討を進める。また、今後も一定数は、リンパ芽球性リンパ腫の再発難治例は発生すると考えられ、これまでの解析パイプラインを通じて、再発難治例の腫瘍検体を得、解析研究協力をお願いする予定としている。
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