研究課題/領域番号 |
21K07775
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分52050:胎児医学および小児成育学関連
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研究機関 | 宮崎大学 |
研究代表者 |
佐藤 勇一郎 宮崎大学, 医学部, 教授 (90347055)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | placenta / thrombosis / tissue factor / 胎盤病理 / 血栓症 / 組織因子 / プロテアーゼ活性化受容体 / 妊娠糖尿病 / ダウン症候群 / 妊娠高血圧症 / 胎盤 |
研究開始時の研究の概要 |
日本では、未婚化、晩婚化のため少子化が深刻化し、晩婚化に伴い高齢出産が増え、流産・死産、未熟児などの周産期の病気が増加している。周産期の病気の原因の一つに胎盤の血栓症があげられる。胎盤の血栓症は、流産・死産、未熟児、さらに近年では脳の発達障害に大きく関与すると報告されているが、多くは病態がわからず、適切な治療法は確立されていない。本研究では、ヒト胎盤標本、培養細胞やモデル動物を用いて、胎盤の血栓症および平滑筋細胞のアポトーシスや遊走、増殖における組織因子、プロテアーゼ活性化受容体の作用を明らかにし、流産・死産、未熟児症例の病態と発生機序を解明する。
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研究成果の概要 |
組織因子、プロテアーゼ活性化受容体群(PARs)は、凝固活性に重要な因子であり、成人の血栓症では、これらが血栓形成に深くかかわっている。今回我々は胎盤血栓における組織因子、プロテアーゼ活性受容体の役割について検討した。胎盤血栓形成には、母体の高血圧症、糖尿病、さらに臍帯の異常が関連することがあきらかになった。組織因子、プロテアーゼ活性受容体は、組織学的に発現の違いがみられず、胎盤血栓形成への関与は認められなかった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
胎盤血栓症は、子宮内胎児死亡や胎児発育不全に関連する重要な疾患である。妊娠高血圧症では、胎盤のTF発現が亢進しているという報告があるが、胎児血管の血栓形成に関する詳細な検討はない。プロテアーゼ活性化受容体群(PARs)は、TFとともに凝固活性に重要な因子である。人体サンプルを用いた検討で、胎盤血栓症と妊娠高血圧、糖尿病と関連した。TFは胎盤平滑筋細胞に発現し、またPARsは、絨毛の間質細胞に発現していた。これらの発現は、胎児血管血栓症との関連はみられなかった。また母体年齢、妊娠高血圧症などの因子とも関連しなかった。
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