研究課題/領域番号 |
21K07782
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分52050:胎児医学および小児成育学関連
|
研究機関 | 藤田医科大学 |
研究代表者 |
秦 龍二 藤田医科大学, 医学部, 教授 (90258153)
|
研究分担者 |
尾身 実 藤田医科大学, 医学部, 助教 (00400416)
八幡 直樹 藤田医科大学, 医学部, 講師 (60450607)
吉川 哲史 藤田医科大学, 医学部, 教授 (80288472)
|
研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2022年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2021年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
|
キーワード | MELAS / ミトコンドリア病 / ゲノム編集 / TALEN / iPS / gene editing |
研究開始時の研究の概要 |
【研究方法】:①変異mtDNAを標的としたTALEN pairを作製し、最も効率の良いTALEN pairを組み込んだAAVベクター(AAV-mtTALEN)を作製する。②MELAS患者由来iPS細胞より分化誘導した骨格筋細胞と神経細胞でのAAV-mtTALENの有効性と病態機構の解明を細胞(in vitro)レベルで検討する。③mtDNAにMELASと同様の点変異を持つMito-miceを用いて、遺伝子治療の有効性と病態機構の解明を、in vivoレベルで検討する。
|
研究実績の概要 |
ミトコンドリア脳筋症・乳酸アシドーシス・脳卒中様発作症候群(= MELAS) は母系遺伝をするミトコンドリア病の一つで、mtDNAのA3243G, A3252G, G13513A等の点変異が原因で発症することが知られている。MELASの発症時期や重篤度なども多様であり、その複雑な臨床像を反映する病態メカニズムは推測の域を出ておらず、確立された治療法は存在していない。本研究は、MELAS患者由来iPS細胞とMELASモデルマウス(Mito-mice)を用いて、その病態機構の解明と革新的な遺伝子治療法の開発を目的としている。
前年度はmitochondria DNAにA2748G変異を持つ mito-mice(mit-A2748G-mice)に対するTALEN pairsの作成を行った。最初にSSA assayにより幾つかのTALEN pairの候補を見いだした。その後このmito-miceの作成に利用された変異mtDNA(A2748G変異)を有するmouse ES cellで同様に検討し更に候補を絞った。1)N末端側のTALEを1塩基変異させて、その特異性を上げる。2)発現ベクターのコドンを改変する。といった工夫を行い、これにより最終的にheteroplasmyが80%あったmouse ES cellにTALEN pairsをtranfectしてやると。30%まで軽減させることができ、大変効率の良いTALEN pairの作成に成功した。
本年度はこの効率の良いTALEN pairsを発現するAAVベクター(mit-TALEN-AAV)の作成を行い。既に完了した。現在このmit-TALEN-AAVを現在mit-A2748G-miceの大腿四頭筋に筋肉注射し、骨格筋でのheteroplasmyを改善できるかどうかを検討している。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本年度は前年度に作成したミコンドリアDNAにA2748G変異を持つ mito-miceに対する効率の良いTALEN pairsをAAVベクターに組み込み、mitochondria DNAにA2748G変異を持つ mito-mice(mit-A2748G-mice)を用いて、その治療効果の判定を行っている。従って本研究は概ね順調に進展していると考えられた。
|
今後の研究の推進方策 |
DNAにA2748G変異を持つ mito-miceに対して、AAVベクターを用いた治療効果を検討し、更に人のミコンドリアDNAにA3243G変異を持つiPS細胞とその細胞から分化誘導した神経細胞に対する有効なTALEN-pairsの開発を進める予定である。
|