研究課題/領域番号 |
21K07784
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分52050:胎児医学および小児成育学関連
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研究機関 | 第一薬科大学 (2022) 福岡大学 (2021) |
研究代表者 |
田中 泰圭 第一薬科大学, 薬学部, 非常勤講師 (50714466)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | Dravet症候群 / 発達性てんかん性脳症 / SCN1A / Nav1.1 / iPS細胞 / 脳オルガノイド疾患モデル / GABA作動性神経細胞 / 神経変性 / ドラベ症候群 / 疾患特異的iPS細胞 / 脳オルガノイド |
研究開始時の研究の概要 |
ドラベ症候群(DS)における発達性てんかん性脳症(DEE)の発症は、群発する難治のてんかん発作により惹起されると考えられている。この群発するてんかん発作に伴った神経毒性や神経変性の関与が疑われているが、重篤な認知機能障害などを含む発達遅滞の発症機構については、未だ不明な点が多い。 本研究では、DS患者iPS細胞から病態への関与が想定される終脳領域のオルガノイドを作製し、① 神経変性および神経毒性に焦点を当てた病態解析を実施することで、DEEの発症機構の解明を目指す。そして、② 未だ分子生物学的原因が不透明なDEEの発症機序に対して、DEEの根治を見据えた治療標的を同定する。
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研究実績の概要 |
ドラベ症候群(DS)における発達性てんかん性脳症(DEE)の発症は、群発する難治のてんかん発作により惹起されると考えられている。この群発するてんかん発作に伴った神経毒性や神経変性の関与が疑われているが、DEEにおける重篤な認知機能障害などを含む発達遅滞の発症機構については、未だ不明な点が多い。すなわち、DEEの発症機序を解明すれば、難治性疾患であるDSの根治を目指した革新的な治療研究に繋がることが期待され、苦悩する患者や家族にとって大きな福音となる。 そこで本研究では、DS患者iPS細胞から病態への関与が想定される終脳領域のオルガノイドを作製し、① 神経変性および神経毒性に焦点を当てた病態解析を実施することで、DEEの発症機構の解明を目指す。そして、② 未だ分子生物学的原因が不透明なDEEの発症機序に対して、病因の科学的な定義付けにより、DEEの根治を見据えた治療標的を同定する。 DS患者由来iPS細胞より終脳領域のオルガノイドの作製に成功したおり、加えて、創薬スクリーニングへの応用が可能な多電 極アレイシステムを用いた、脳オルガノイドの自発的な神経活動発火および神経ネットワーク活動の電位測定系を構築した。 本研究は、この終脳領域のオルガノイド誘導法を活用して、DS患者におけるDEEの病態解明を目指す研究へ発展させたものである。現在は、RNA-seqを用いて健常者由来とDS由来のMGEOsにおける遺伝子発現を比較したところ、数種類の遺伝子で発現が変化していることが分り、これら遺伝子発現変化がDSの病態形成に関与するか解析中である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本研究では3ラインのヒトiPS細胞(健常者由来iPS細胞:健常コントロール、DS患者由来iPS細胞:DS病態モデル、患者由来人工健常iPS細胞:SCN1A遺伝子異常を修復したDS病態モデルとisogenicな健常コントロール)を用いて、MGE領域に由来する脳オルガノイドを作製した。作製した脳オルガノイドでは、MGE領域マーカーであるFOXG1およびNKX2.1の発現が陽性な神経幹細胞が観察され、MGE領域に属する脳オルガノイド(MGEOs)であることが確認できた。12週間培養したMGEOsにおいてニューロン(VGLUT1陽性神経およびVGAT陽性神経)とアストロサイトの発現が認められた。加えて抑制性神経細胞においては、てんかんの病態に重要なParvalbumin(PV)陽性な抑制性神経細胞が含まれているも確認した。 これらのMGEOsを用いたRNA-seqを試みた結果、12個の遺伝子で発現量の変化が示唆された。特に、アポトーシスを抑制する遺伝子とシナプスオーガナイザーとして機能する遺伝子において、発現量の低下が強く示唆された。
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今後の研究の推進方策 |
12週間培養したMGEOsを用いたRNA-seq解析で同定した遺伝子について、病態との関係性を解析中である。これらの遺伝子の発現量変化が、発達性てんかん脳症の病態形成に影響を与えるかどうか研究を進めて行く予定である。また、MEA systemを用いた病態解析にも着手する予定である。
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