研究課題/領域番号 |
21K07785
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分52050:胎児医学および小児成育学関連
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研究機関 | 一般財団法人脳神経疾患研究所 |
研究代表者 |
衞藤 義勝 一般財団法人脳神経疾患研究所, 先端医療研究センター, センター長 (50056909)
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研究分担者 |
宮島 任司 一般財団法人脳神経疾患研究所, 先端医療研究センター, 研究員 (50791042)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | ライソゾーム病 / ファブリー病 / グロボトリアオシルセラミド (Gb3) / 神経細胞 / 血管内皮細胞 / iPS細胞 / RNAリプログラミング |
研究開始時の研究の概要 |
ファブリー病はX染色体に連鎖する遺伝性代謝疾患である。同疾患はライソゾーム内に局在するα-ガラクトシダーゼ(GLA)の変異により、基質であるグロボトリオアオシルセラミド(Gb3)がライソゾーム内に蓄積する。蓄積部位により多彩な症状を呈するものの、詳細な病態機序は明らかになっていない。そこで本研究では、ファブリー病患者由来皮膚線維芽細胞からiPS細胞の樹立、神経細胞および血管内皮細胞へ分化誘導を行い、病態モデルを作製する。また同細胞を用いた病態の解析、治療薬の創薬スクリーニング系の構築を目指す。
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研究実績の概要 |
ファブリー病の頭痛、物忘れ、鬱などの精神神経症状は主に脳血管障害が主流と考えられているが、神経細胞へのGb3等の糖脂質の蓄積は否定できない。そこで昨年度、健常人およびファブリー病患者由来iPS細胞を神経細胞へと分化させ、ファブリー病の原因蓄積物であるGb3が神経細胞に蓄積しない事を生化学的、電顕を用いた形態研究から明らかにし、精神神経症状は血管障害によることを示し、論文にまとめ成果報告した (Miyajima T, Eto Y, et al., J Inherit Metab Dis, 2022)。現在、全国からファブリー病患者の診断の依頼を受け、ファブリー病と診断した患者の臨床症状、血清Lyso-Gb3、遺伝子解析等をまとめ診断した、全国の170名のファブリー病患者の神経障害の遺伝子変異別解析などを進めている(Miyajima T, Eto Y, et al., Manuscript in preparation, 2023)。さらに、ファブリー病神経障害の病因として血管障害のファブリー病患者の機序を明らかにするために、本研究の目的の一つである血管内皮細胞の病態解析に向けて、重症型並びに軽症型ファブリー病患者由来iPS細胞より血管内皮細胞への分化に着手し、神経血管障害との相関を検討している。また、ファブリー病患者由来皮膚線維芽細胞に対して、DDI機構の化合物スクリーニングバンクの薬剤を用いて、α―ガラクトシダーゼに対するシャペロン効果があるか否か、酵素活性測定を評価系を確立し、ファブリー病経口治療薬のスクリーニングの計画、研究を進めている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
論文の追実験、コロナ下での試薬の納品の遅れ等もあり、保有しているファブリー病患者由来iPS細胞3種類の内、血管内皮細胞への分化誘導を更に臨床的に重症度の異なる患者細胞を用いて進めてる。今後の予定として、軽症の遅発型、重症の古典型ファブリー病患者からの血管内皮細胞への分化誘導を行い、患者細胞の実験条件を揃えて、病態解析、薬剤スクリーニング系の検討を進めながら、本研究を追行する。
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今後の研究の推進方策 |
ファブリー病患者由来iPS細胞から中胚葉への分化誘導を行い、全ての株で血管内皮細胞へと分化誘導する。その後、遺伝子発現、免疫染色等で評価を行い、病態解析並びに薬剤スクリーニングの評価系を構築する。
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