研究課題/領域番号 |
21K07795
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分52050:胎児医学および小児成育学関連
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
八角 高裕 京都大学, 医学研究科, 准教授 (00511891)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | プロテオミクス / 乾燥ろ紙血 / 原発性免疫不全症 / 新生児スクリーニング / 発症前診断 |
研究開始時の研究の概要 |
原発性免疫不全症(PID)は、単一遺伝子異常により重篤な感染性や難治性炎症などを引き起こす予後不良疾患群である。造血細胞移植などによる治療が行われるが、重症例ほど早期に発症して死亡例や後遺症を残す症例が多く、予後の改善には発症前の診断が不可欠である。 本研究の目的は、次世代プロテオミクス技術を用いて乾燥ろ紙血検体におけるPID責任蛋白質発現を定量評価する方法を開発し、新しい新生児PIDマススクリーニング法を確立する事である。この手法は他分野への応用が容易であり、従来の手法で困難であった疾患を対象とした新生児スクリーニング開発にも寄与する。
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研究実績の概要 |
発性免疫不全症(PID)は、免疫関連遺伝子の異常により重篤な感染性や難治性炎症を来たす予後不良の疾患群である。根治療法として造血細胞移植が施行され遺伝子治療も模索されているが、重症例ほど乳児期早期に発症し、死亡したり後遺症を残す症例が多い。検査法の進歩により発症後の診断は迅速化しているが、それにより患者予後が大きく改善している訳では無い。一方、家系内の発端者と比較して、その後に出生し発症前診断された同胞症例の予後が格段に良い事はよく知られた事実である。以上より、PID患者の予後改善には新生児スクリーニングによる発症前診断が不可欠である。 本研究では、新生児PIDスクリーニングの確立に向け、発症前診断の臨床意義が高く、疾患責任蛋白質の発現低下により診断が可能な疾患を対象として、新生児の乾燥ろ紙血(DBS)検体から疾患責任蛋白質を同定・定量評価する手法の確立を試みている。加えて、将来的な発展に向けてPID以外の遺伝性疾患への応用も検討している。 令和4年度末までに、健常新生児・小児・成人、及びPIDを中心とする遺伝性疾患患者のDBS検体を200以上収集し、プロテオーム解析を行った。健常新生児と成人由来検体の比較を行ったところ、発現プロファイルにより両者が明確に区別され、直接測定による既報通り、新生児検体では成人検体と比較してAFPや胎児ヘモグロビンの発現が有意に高く、補体成分や免疫グロブリンJ鎖の発現が低いことが確認された。続いて、健常新生児検体と各PID疾患患者由来検体を比較したところ、疾患責任タンパク質の発現低下により診断可能な疾患に加え、表現型を反映する疾患特異的なタンパク質発現変動により診断が可能な疾患が多数存在することが明らかとなった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
有効性の証明に十分な数の検体が確保されると共に、有効性を示唆するデータが得られており、研究期間内の論文化が見込める状況となっている。
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今後の研究の推進方策 |
令和5年度にはPIDに関する解析結果を論文化すると共に、PID以外の遺伝性疾患の解析を拡大する予定である。
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