研究課題/領域番号 |
21K07814
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分52050:胎児医学および小児成育学関連
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
前川 正充 東北大学, 大学病院, 准教授 (70572882)
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研究分担者 |
眞野 成康 東北大学, 大学病院, 教授 (50323035)
佐藤 紀宏 東北大学, 大学病院, 助教 (50770723)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | ニーマンピック病C型 / メタボロミクス / プロテオミクス / LC-MS/MS / 脂質 / マルチオミクス / 疾患代謝 / 創薬標的探索 / 脂質生理 / 新奇脂質 / 生理機能解析 |
研究開始時の研究の概要 |
ニーマンピック病C型 (NPC) は、進行性の中枢神経脱落を伴う常染色体劣性遺伝性疾患である。申請者は、本疾患のバイオマーカー探索を進め、新奇脂質PPCSを見出した。本分子はリゾリン脂質類と共通の分子構造を有していたが、その生理機能や代謝経路は未だわかっていない。このほかにもNPC病態分子機構、病態生理の未開領域と治療上のアンメットニーズが存在する。そこで本研究では、オミクス解析等を活用したNPC病態分子機構の解析と新奇分子に着目した生理機能解析により新たな創薬標的の探索を行う。本研究を通じて、NPC病態を多面的に解明することにより、NPC克服の新たな基盤構築を行う。
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研究成果の概要 |
ニーマンピック病C型(NPC)の新たな創薬標的の探索を指向し、モデル細胞の病態分子機構解析を行った。【脂質代謝異常】LC-MS/MS解析によってステロイドホルモン数種類の産生能低下を見出した。塩基性移動相を用いて分析法を高感度化した。【プロテオーム】4000以上のタンパク質を同定し、2倍以上に増減するタンパク質を50種程度確認した。フェロトーシスが特徴的な経路として探索された。【メタボローム】2倍以上増加または0.5倍以下に減少したピークを70種程度確認できた。アミノ酸代謝が特徴的な経路として探索された。【まとめ】変動した代謝経路は、創薬標的の分子機構になる可能性が考えられた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ニーマンピック病C型 (NPC) は、進行性の中枢神経脱落を伴う常染色体劣性遺伝性疾患である。病態分子機構は明らかでなく、治療上のアンメットニーズも存在することから、本研究では、NPC分子病態機構を多面的に解明した。ステロイドホルモン代謝は、発育不全との関連も示唆される。プロテオームによりフェロトーシスの変動が明らかとなり、細胞死との関連が示唆された。アミノ酸代謝の変化も明らかにとなった。こうした多くの代謝変化は、NPCの新たな創薬標的となることが期待され、今後、本研究の成果を基にした発展が期待される。
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