研究課題/領域番号 |
21K07819
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分52050:胎児医学および小児成育学関連
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
橘 雅弥 大阪大学, 大学院連合小児発達学研究科, 准教授 (10722952)
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研究分担者 |
佐藤 真 大阪大学, 大学院連合小児発達学研究科, 教授 (10222019)
毛利 育子 大阪大学, 大学院連合小児発達学研究科, 准教授 (70399351)
早田 敦子 大阪大学, 大学院歯学研究科, 准教授 (70390812)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 造血器型プロ井スタグランジンD合成酵素 / ミクログリア / プロスタグランジンD2 / 自閉スペクトラム症 / iPS細胞 / HPGDS / iPS / 共培養 |
研究開始時の研究の概要 |
自閉スペクトラム症(ASD)においては、その発症に神経炎症とシナプス形成・刈込の異常が関与していることが推測されている。我々はASDにおける造血器型プロスタグランジンD合成酵素(HPGDS)-プロスタグランジンD2(PGD2)経路の関与について、マウスやiPS細胞を用いて検証してきた。本研究は、iPS細胞から分化させたミクログリアとニューロンの3次元共培養系を用い、ミクログリアのHPGDS 発現操作及びPGD2受容体の刺激・抑制により、神経回路形成・シナプス刈込異常へのHPGDS-PGD2経路の関与を明らかにして、ASDの病態に迫るものである。
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研究成果の概要 |
本研究では、自閉スペクトラム症のミクログリアに発現する造血器型プロスタグランジンD合成酵素(HPGDS)とプロスタグランジンD2(PGD2)に注目して、HPGDSがシナプス刈込に及ぼす影響を検討した。iPS細胞にTet-Onシステムを備えたPiggybac vectorを導入してHPGDS強発現ミクログリアを作成したが増殖効率が悪く、三次元共培養による検討は完結できなかった。マウスでの検討では、HPGDS-KOマウス由来ミクログリアで細胞増殖能や細胞viability に変化はなかったが、貪食能の亢進が認められ、HPGDS-PGD2経路がミクログリアの貪食能の抑制・制御への関与が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
自閉スペクトラム症においてはHPGDSの強発現が見られ、発達早期にミクログリアの貪食によるシナプスの刈り込みが進まなかったり遅延することが指摘されており、HPGDSによるミクログリアの貪食能の抑制が、自閉スペクトラム症の一部における病態の原因となっている可能性が示唆された。PGD2レセプターアンタゴニストにより、一部の自閉症における病態の改善につながる可能性がある。
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